高橋ジュンコ写真展「Fade Out Changdian / LOST WORLD」(新宿ニコンサロン)



本展は、北京市の三影堂撮影芸術中心のアーティスト・イン・レジデンス・プログラムの一環として、2010年から2011年にかけて、北京へ数回渡航し滞在及びリサーチしながら制作したもので、2011年8月には三影堂にて同名の写真展が開催された(今回の展示では、新作プリントを加えて再構成する)。
作品に登場するのは北京市郊外で、北京首都国際空港にも近い、現在最も変貌が著しい場所である。その広大なエリアの中、再開発のため取り壊されつつ、周辺で唯一、家屋や住人達が僅かながら残る村に遭遇した。作者はその光景に興味を惹かれ、この消えゆく村を訪ね続け、日々崩され変貌していく情景や、そんな環境のもと訳あって立ち退かず暮らす人々の姿や声などに出会った。
展示する作品は、そのような状態にある光景を切り取り、構成させたランドスケープで、流動するこの国の姿の一端を、一個人として場に佇みながら、遭遇した光景を通して映し出したものである。
なおこれらの作品は、変貌する現在のアジアのランドスケープを、写真やヴィデオ映像で捉えていく企画中のシリーズへと繋がっていくものである。カラー約10点・モノクロ約30点。(写真展情報より)

  • 名称:高橋ジュンコ写真展「Fade Out Changdian / LOST WORLD」
  • 会場:新宿ニコンサロン
  • 住所:東京都新宿区西新宿1-6-1新宿エルタワー28階
  • 会期:2012年4月10日〜2012年4月23日
  • 時間:10時30分〜18時30分(最終日は15時まで)
  • 休館:会期中無休

(本誌:折本幸治)

2012/3/27 00:00