ニコンサロン連続企画展 Remembrance 3.11 鷲尾和彦「遠い水平線」(ニコンサロンbis大阪)


10年以上にわたり四季を通じて日本各地の海辺の風景とそこに佇む人々のポートレートを撮影してきた。震災発生後も、日常と地続きの場所として、東北の海岸線沿いを移動しながら撮影を続けている。
傷跡が残り、残骸が散乱し、あるいは砂浜が失われてしまった海辺を歩き続け、そこにある痕跡を拾い上げるように記録する。言葉を失った先に、新しいコトバがうまれてくるまで、撮影した写真を繰り返し見返す。こうした行為を続けることは、被災地に向かった多くの写真家がそうであるように、それがどこか遠くの話ではないことを、自分自身の身体で感じとるための個人的な行為でしかない。
しかし、記録の先に、それが記憶となること。歩き続け、見続けるという様々な私的な行為が多様に存在するチカラを信じたい。遠い水平線はきっとその先にはっきりと見えてくるだろう。海はひとつの記憶であり、海に向かう人々は世界を共有しているのだから。モノクロ約40点。
(写真展情報より引用)

  • 名称:ニコンサロン連続企画展 Remembrance 3.11 鷲尾和彦「遠い水平線」
  • 会場:ニコンサロンbis大阪
  • 住所:大阪府大阪市北区梅田2-2-2ヒルトンプラザウエスト・オフィスタワー13階
  • 会期:2012年4月5日〜2012年4月11日
  • 時間:10時30分〜18時30分(最終日は15時まで)
  • 休館:会期中無休



(本誌:鈴木誠)

2012/3/22 00:00