CIPA、「CP+2011」直前説明会を開催


 一般社団法人カメラ映像機器工業会(CIPA)は21日、写真映像関係イベント「CP+2011」(シーピープラス2011)の直前情報説明会を都内で行なった。


 CP+2011は、国内外の写真映像に関わる企業が集まり、カメラ、レンズ、フォトプリンター、フォトアクセサリーなどの関連商品や最新技術を紹介する場。前回のCP+2010に引き続き、横浜市と連携しながらの開催となる。会場は引き続きパシフィコ横浜。会期は2月9日〜2月12日。

 CP+2011開催概要
  • 日時:2011年2月9日〜2月12日
  • 時間:10時〜18時(初日は12時〜18時、最終日は10時〜17時)
  • 会場:パシフィコ横浜(展示ホール+アネックスホール+会議センター)
  • 入場料:Web事前登録無料、当日一般1,000円、祝日・土曜日無料(簡易登録)、65歳以上(シルバーパスまたは証明できるものを持参)・障害者手帳持参者・学生(学生証持参)は無料

 展示ホールの開催規模は78団体762小間。前回は77団体699小間だった。事前入場登録者は前回の約2倍の規模となる見込みで、初めての開催だった前回と異なり、周知がすすんだことがうかがえる。

 今回のテーマは「ワールドプレミア ここから始まるフォトイメージング」。特に海外からの出展や集客をプッシュしているのが特徴で、会場では日英表記をすすめるとし、出展者によっては中韓表記も取り入れるという。

 CIPAプロジェクト審議会委員長の後藤哲朗氏は、「CIPAはそもそも国際団体。あくまでも日本だけを大事にしている閉ざされた団体ではない」と強調。日本から世界へ最新の製品・技術情報を発信する場としての期待を込めているという。海外からの出展誘致については「知名度が低く、誰も知らない。カメラショーから説明するとわかってもらえる。もっと行脚しないと」(後藤委員長)との状況という。

プロジェクト審議会委員長の後藤哲朗氏(株式会社ニコンフェロー)イベントプロジェクトチーフの岡本昌也氏(オリンパスイメージング株式会社)

 また、今回から「ビジネスミーツ」という場を設けることで、商談の場としての機能を強める考え。ビジネスミーツには海外からのデバイスメーカーがメインで参加しており、これまでコンシューマー一辺倒のイメージだった、国内カメライベントの流れに一石を投じる。ビジネスミーツには社団法人日本電子回路工業会も出展。カメラを基軸に「回路を見せる展示」を行なうという。

 ただし会場面積の関係から各社のブースに商談スペースなどなく、ビジネスミーツ自体も、展示ホールとは別に設けれられたアネックスホールでの実施となる。

 ビジネスミーツは2月9日・2月10日の10時から18時に開催。入場はビジネスユーザーのみとなる。

CP+2011開催概要テーマは「ワールドプレミア」
4つのコンセプト。ビジネスミーツやフォト・ヨコハマ2011につなげた各企画の関連性。CIPA理事会も会期中に行なう

 会場面積の問題は、今回の説明会でも質問に上がった。展示ホールは現状ですでに余裕が少なく、今後、CP+がフォトキナやPMA並みに海外出展社を受け入れるとすると、その点が課題になりそうだ。ただし横浜市との連携を打ち出すCIPAにとって、パシフィコ横浜以外への会場移転は難しい。CIPAイベントプロジェクトチーフの岡本昌也氏もその問題は認めており、「例えば開港祭で使用した施設など、パシフィコ横浜の近隣にも範囲を広げ、シャトルバスなどで巡回する方法がある。横浜全体のインフラを使えるようになれば」と希望を述べた。

 なお、会期が3月から2月に移動したことについて、後藤委員長は「会員各社の総意」と説明。春商戦向け新製品の発表時期を考慮した結果という。ただし、CIPAからは「とにかく新製品を何か出してほしい」との強制は行なっていない。

 ちなみに「会場で新製品発表会はあるのか」という質問については、「数社から、『発表会をやりたいのだが』との問い合わせはあった」と回答。あくまでも問い合わせであり、現時点で実施についての確定情報は得られなかった。

 イベント関係では下記の詳細が伝えられた。

写真と味で楽しむ日本全国駅弁旅

 鉄道写真家の矢野直美氏がプロデュースした駅弁と写真のコーナーを展開。会期中に毎日実施する。

CP+お得! 周辺施設ガイド

 前回同様、入場パスの提示で、近隣施設・店舗で割引などのサービスを受けられる。

APA広告写真家講座

 社団法人日本広告写真家協会が、広告写真の裏側や撮影エピソードなどを伝える講座。2月11日13時〜14時30分、アネックスホールF203/204での開催が決定した。

横浜市とのコラボレーション

 CP+開催に合わせ、横浜市内の各所で写真を主体にしたイベントの開催が決定。1月から2月にかけ、「フォト・ヨコハマ2011」の名称で市内各所で行なわれている。

 みなとみらい地区
  • 「CP+2011」/ パシフィコ横浜
  • 横浜美術館+横浜市写真師会+新井卓「〜しあわせの肖像〜展」/ 横浜美術館カフェ
  • 社団法人日本広告写真家協会写真展 「APAアワード・第一回アジア広告写真展」、APA50周年展「Made in Japan」、「第一回全国学校図工・美術写真公募展」/みなとみらいギャラリー
  • 「わくわく おどろき!親子でピンホールカメラ写真体験教室(仮)」/日本丸訓練センター(日本丸メモリアルパーク内)
  • 「帆船日本丸をフィルムカメラで撮影してみよう!(仮)」/ 日本丸訓練センター(日本丸メモリアルパーク内)
  • 「AOZORA写真展 IN YOKOHAMA」/ みなとみらい21駅 みなとみらいチューブ(予定)
  • 「京浜工場夜景とみなとみらいクルーズ」船上撮影会(仮)/ ぷかり桟橋(パシフィコ横浜先)
  • 「ヨコハマフォトフェスティバル プレイベント2011」/ 横浜赤レンガ倉庫1号館2Fスペース 野毛Hana*Hana
 横浜中華街
  • 横浜中華街「春節フォトコンテスト2011」/ 春節会場(横浜中華街)、チャイナタウン80(横浜中華街)、パシフィコ横浜
 関内・山下地区
  • 「横浜写真の誕生」ミニ企画展示(仮)/ 横浜開港資料館 第38回「ヨコハマ・四季の緑」フォトコンテスト 作品展示/横浜市庁舎 ほか市内各所
  • 「モダン横濱案内」/ 横浜都市発展記念館
  • 「アートマーケット」/ ヨコハマ創造都市センター
  • 「報道写真展」/ 日本新聞博物館
 本牧地区
  • 「三渓園 観梅会」/ 三渓園
  • 企画展「三渓園フォトコンテスト20年の軌跡」写真展(仮)/ 三渓 園内三渓記念館


(本誌:折本幸治)

2011/1/21 15:52