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ライブ配信に対応したGoPro「HERO 7 Blak」製品発表会

音声操作や動画ブレ補正も実現

HERO 7 Blakを手にするニック・ウッドマン氏

GoPro, Inc.は9月25日、東京都内にて「HERO 7 Blak」の製品発表会を開催した。発表会では、GoPro創設者兼CEOのニック・ウッドマン氏が登壇。自ら新製品のプレゼンテーションを行った。なお、氏の来日は2015年11月以来とのことだ。

HERO 7 Blakの概要は既報の通りだが、会場で説明のあった内容から、追加となる情報を中心にお伝えしていきたい。

フラッグシップに位置づけられるHERO 7 Blak

まず、HERO 7 Blakの位置付けだが、本製品は同社アクションカメラのフラッグシップとなる。同時に「HERO7 WHITE」と「HERO7 SILVER」が発表されたが、これら2製品はHERO 7 Blakよりも機能が制限されており、明確に階層が別れている。発表会でも、HERO 7 Blakは大幅に機能が強化されていることが強調されていた。

HERO 7 Blakは動画4K/60P、静止画1,200万画素・RAW記録に対応。8倍のスローモーション再生と約30枚/秒の連写が可能。今回のモデルチェンジで新たに搭載される「HyperSmooth」やライブストリーミングなどに対応する。

HRRO7には、他にHERO7 WHITE、HERO7 SILVERがラインナップする。どちらの製品も10mの防水性能や音声コントロールへの対応(音声起動には対応しない)など、操作性やタフさはBlackと同様。ただし、ライブストリーミングやHyperSmoothには対応していない。

左からHERO 7 Blak、HERO7 SILVER、HERO7 WHITE

ジンバル機能を製品に統合

HERO 7 Blakの特徴のひとつに「HyperSmooth」機能がある。これは、電動のジンバルのように画像の揺れを抑制するもので、動画撮影時の不要な振動を抑え滑らかな映像を実現するというもの。この機能を内蔵したことで、ジンバルを使用できないような場面でも、本体のみで滑らかな動画撮影が可能になった。

また、風切音やタッチノイズを除去する機能も有しており、明瞭な音声記録が可能となっている。オーディオは再設計されており、ダイナミックレンジが拡大した。

強化された静止画の撮影能力

スライドでは、「Photo」に打ち消し線が引かれ、「SuperPhoto」として紹介された。これは、カメラがシーンを検出し、自動的にHDRやローカルマッピング、マルチフレームノイズリダクションなどを適用する機能。特別な知識や技術がなくてもプロが撮影したかのような画を得ることができるという。

ライブストリーミングで体験を共有

同社のカメラとして、初めて動画のライブ配信に対応した点もHERO 7 Blakの特徴のひとつ。発表会のスライドでは、ニック・ウッドマン氏が自ら撮影したという動画が紹介された。

動画は、F1マシンに同氏が乗り込んだところから始まった。すぐにコメントがつき、動画がシェアされていることが分かる。コメントは動画記録中も次々についていった。これについて、氏は先ほどまで体験していた内容を再度体験しているかのようだ、とコメントした。

なお、ライブストリーミング機能はFacebookやTwitch、YouTubeでの配信に対応している。

実機での操作感

電源ボタンはモード切替と兼用。

本体底面にはバッテリー室と記録メディアスロットがまとめられている。記録メディアはmicroSDカードを用いる。なお、バッテリーはHERO 7 Blakのみが着脱式で、WHITEとSILVERでは内蔵式となっている。

製品前面にも液晶パネルを搭載しており撮影条件などが表示される。表示内容はモードに応じて都度変わる。

静止画撮影モードでは、写真、連写、夜間の3つの撮影モードがある。連写速度は、最大約30枚/秒。連写直後はブラックアウトし記録完了まで少々待たされる印象だった。ちなみにスペックシート上では、クラス10またはUHS-I以上のmicroSDカードが必要としている、

ズーミング操作も直感的。画面上部に青色のバーが表示され、タッチ操作でスムーズにコントロールすることができる。また、操作インターフェースもごくシンプルにまとめられている。

動画投稿者にあわせて100万ドルを贈呈

GoProは9月27日より、「HERO7 Black Million Dollar Challenge」プロジェクトを開始する。これは、HERO7 Blackのユーザーが投稿した動画を同社のクリエイティブチームが選定し、HERO7 Blackのハイライトビデオを作成するというもので、採用者には全員で均等に分割された100万ドルが贈呈される。プロジェクトのキャッチコピーは「今度はあなたがGoProを創る番。」。応募の条件は、HERO7 Blackのみで撮影されたもので、RAW形式のビデオクリップであること。

本誌:宮澤孝周