岡嶋和幸の「あとで買う」

675点目:写真やカメラのあれこれをまとめたエッセイ

渡部さとる『撮る力 見る力』

ネットショップのカートの中にある「あとで買う」には、様子見をしているなど気になるアイテムがたくさん入っています。この連載では、フォトライフに関連する製品を中心にその中身をお届けします。どのような物に興味を持ち、どのような視点で選んでいるのかなど、日々の物欲をお楽しみください。

渡部さとる『撮る力 見る力』

渡部さとるさんの本は、479点目で『じゃない写真 現代アート化する写真表現』を紹介しましたが、今回は最近発売になったばかりの新刊です。多くの人が抱えている写真やカメラにまつわる疑問に答えるような内容で、ホビージャパンの「Cameraholics select」ということもあり、デジカメ Watchの読者にも役立つ情報がたくさんあるはずです。

Amazonの商品ページに掲載されている目次を見ると、エイ出版社から出ていた「旅するカメラ」シリーズに近い印象を受けます。その中で個人的に興味があるものは「羊羹の露出計」「“還暦”カメラ」「使うローライ」「上手さを手放す」「作るは簡単、ウルは困難」「ポートレートの距離」などです。“痛快・納得エッセイ”と謳われていますが、渡部さんの文章の読みやすさ、分かりやすさも魅力の一冊といえるでしょう。販売価格は2,640円です。

1967年、福岡県生まれ。東京写真専門学校卒業。スタジオアシスタント、写真家助手を経てフリーランスとなる。作品発表のほか、セミナー講師やフォトコンテスト審査員など活動の範囲は多岐にわたる。写真集「風と土」(インプレス)など、著書多数。主な写真展に「ディングルの光と風」(富士フイルムフォトサロン)、「潮彩」(ペンタックスフォーラム)、「学校へ行こう! ミャンマー・インレー湖の子どもたち」(キヤノンギャラリー)、「九十九里」(エプソンイメージングギャラリー エプサイト)、「風と土」(ソニーイメージングギャラリー)、「海のほとり」(エプサイトギャラリー)などがある。