岡嶋和幸の「あとで買う」

451点目:『印度放浪』から半世紀におよぶ旅の記録

藤原新也『祈り』

ネットショップのカートの中にある「あとで買う」には、様子見をしているなど気になるアイテムが沢山あります。この連載では、撮影や写真関連のアイテムを中心にその中身をお届けします。購入前の製品については使った感想や評価はありませんが、どのような物に興味を持ち、どのような視点で選んでいるのかなど、日々の物欲をお楽しみください。

藤原新也『祈り』

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本日発売の藤原新也さんの写真集です。藤原さんは写真以外にも文筆、絵画、書などいろいろなメディアで表現を続けられています。私は写真学生のころから大ファンで、『印度放浪』『全東洋街道』『東京漂流』『アメリカ』などの作品から刺激を受けました。その後、『ディングルの入江』という小説を読んだことがきっかけでアイルランド通いを始め、私自身も作品を制作しました。『メメント・モリ』も好きな1冊で、東京都写真美術館で現在開催中の『TOPコレクション メメント・モリと写真』でも藤原さんの収蔵作品が展示されています。

この写真集は初期から最新の作品と、全て書き下ろしの文章で構成されています。「祈り」をテーマに、1969年から半世紀におよぶ藤原さんの旅の記録がまとめられています。販売価格は2,970円です。

1967年、福岡県生まれ。東京写真専門学校卒業。スタジオアシスタント、写真家助手を経てフリーランスとなる。作品発表のほか、セミナー講師やフォトコンテスト審査員など活動の範囲は多岐にわたる。写真集「風と土」(インプレス)など、著書多数。主な写真展に「ディングルの光と風」(富士フイルムフォトサロン)、「潮彩」(ペンタックスフォーラム)、「学校へ行こう! ミャンマー・インレー湖の子どもたち」(キヤノンギャラリー)、「九十九里」(エプソンイメージングギャラリー エプサイト)、「風と土」(ソニーイメージングギャラリー)、「海のほとり」(エプサイトギャラリー)などがある。