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UHS-IIでもUHS-Iでも速い!世界最速のSDカード登場!
Lexar Professional 2000倍速 SDHC/SDXC UHS-IIカード
(2015/3/23 08:00)
マイクロンジャパンはLexar Professional 2000倍速SDHC/SDXC UHS-IIカード(以下Lexar 2000倍速)を発売した。最大読み取り転送速度が300MB/s、最大書き込み転送速度が260MB/sと非常に高速なカードだ。ここではSDHC/SDXCのおさらいを含めて、このカードの特徴を紹介しよう。
SDカードはラベルに「最大速度」や、最低保証速度を示す「スピードクラス」など、おおまかな仕様の表記が規定されている。UHS(Ulta High Speed)の登場以後はさらに項目も多くなった。SDHC/SDXCでもUHS非対応のカードが存在するからだ。対応カードはラベルに「I」(UHS-I)もしくは「II」(UHS-II)と記載される。
また、「U」の字の中に書かれた数字がUHSスピードクラス(1=10MB/s、3=30MB/s)となる。また、ラベルでは把握できない仕様もある。UHS-IIカードは、UHS-Iの転送モードを用意することでUHS-I機器との互換性を保っている(UHS-Iはカードとカメラ両方の対応が必要)。
この転送モードはSDR50(50MB/s)とSDR104(104MB/s)があるが、規格上はSDR50モードに対応していれば良い。
カメラがSDR104に対応していることが条件だが、SDR104対応のカードを使うと下の表のとおり、SDR50よりも倍近く速い速度でデータを転送できる。逆にカメラがSDR104に対応していても、カードがSDR50対応なら遅い速度しか出ない。
今回のLexar 2000倍速はUHS-II対応のみならず、UHS-IのSDR104モードを搭載し、UHSクラス3にも対応する。また、UHSカードだと従来のスピードクラス表記は特に義務付けられていないが、Lexar 2000倍速はC10の表記を入れることで、UHSユーザーはもちろんのこと、UHS非対応カメラのユーザーでも安心して購入できるようにしている。
Test1:UHS-II対応カメラなら超高速書き込みが楽しめる
UHS-IIに対応したカメラはまだ多くなく、現状では富士フイルムのX-T1とオリンパスのOM-D E-M5 Mark IIのみになる。そのX-T1で書き込み速度を計測した。比較したカードは他社製のUHS-II対応カードで書き込み速度250MB/sのもの。仕様上の数値差は小さいが、意外と安定して差が見られる。Test2:UHS-I対応カメラなら高速書き込み!
UHS-I SDR104モードに対応しているかはキヤノン、ニコンとも公表していないが、最新カメラである、EOS 7D Mark IIとD750で計測してみたところ、SDR50対応のカードに比べて倍近い速度になった。カメラがUHS-IIに対応していなくても、このカードを使う意味は十分にあると感じる結果だTest3:パソコンへの転送速度も圧倒的に速い!
Lexar 2000倍速が頭一つ抜き出ているが、どちらもかなりの短時間で転送が終了している。600倍速のUHS-Iのカードで同一のデータを転送した場合は約100秒の時間を要した。データ量が増すほどに、この差が開くことを考えれば、今後いかにUHS-IIの高速性が有用となるか理解してもらえるだろう写真家 藤田一咲がLexar 2000倍速を試す
富士フイルムのX-T1を使って、街のスナップをRAW+JPEG&連写モードで撮る、というのが私の日々の撮影スタイル。今回は書き込み速度、読み込み速度が現行では最速のLexar Professional 2000倍速 SDHC/SDXC UHS-IIカードを使って街スナップで試してみました。
街スナップでは人や猫、犬、車や電車など、動きのある被写体を中心に撮ることが少なくありません。ここで大切なのはシャッターチャンスを逃さないことです。しかし、ここぞ! という一瞬をものにするために連写にしているのに、メモリーカードへの写真データの書き込みに時間がかかると、書き込みが終了するまでシャッターを切ることができません。
せっかくのシャッターチャンスを逃してしまうことになります。読者のみなさんにも、動き回る子どもやペット、スポーツや野鳥撮影などでそんな苦い経験があるのではないか、と思います。
Lexar Professional 2000倍速 SDHC/SDXC UHS-IIカードの書き込み速度は、体感できるほど速く、街スナップでも、連写で快適にストレスなく撮影できます。これは精神的にも余裕を生み、新たなシャッターチャンス、表現の可能性を与えてくれます。
また、このカードは書き込み速度だけでなく、カードに記録した写真データをパソコンなどに転送する読み出し速度も速く、作業も快適に効率良くできるのも優れたポイント。スナップの合間にカフェで休みながら、パソコンに写真データを転送し、カードを再びフルで使い、より快適な撮影を楽しむのがこれからの私の撮影スタイルになりそうです。
制作協力:株式会社マイクロン