10月号【柏木美里 + シグマSD15】3週目
~X3ダイレクトイメージセンサーの特徴


 3週目の上ブロック、右上だけISO200、他はISO100。絞りはF3.5、シャッタースピードは1/200~1/250、画角は23-55mmと幅広く使っている。下ブロックは中央のみISO200、他はISO100。絞りはF3.2-4、シャッタースピード1/125~1/250秒。画角は 28mmが1枚、35mm近辺が3枚、50mmが1枚。

 3週目は上ブロックがこの日の撮り始めで、一番暗い時間帯。下ブロックが30分スタジオを延長した最後の一番明るい時間帯となっている。

 十分光がある場所で独特の発色をするのはX3ダイレクトイメージセンサーの特徴と分かっていたが、今回SD15を使ってちょっと意外に思ったのは、あまり明るくない場所でもわりと色が出ることだ。今回の上ブロックがまさにそうで、肉眼だとどんより暗く、肌色はもちろん、Tシャツのプリントはもっと鈍い色だった。ところがRAW現像してみると、特にパラメータを使って強調していないのに、ご覧のような発色となった。

 ただ1点気になるのは、ISO200の時に等倍にすると暗部のノイズがそれなりに目立つことだ。あくまでも等倍なので、プリントなどすれば分からない範囲なのだが……。逆にISO100はクリアでコッテリした発色。この辺りの特性をうまく利用して写真を撮り、絵を作ると他のカメラにはない作品ができそうだ。

 現像ソフトの「SIGMA Photo Pro 4」は、動きは軽く、操作系も分かりやすいので、初心者でも簡単に使えるだろう。1点不満があるとすれば、今の仕様では「オート」に加え「晴れ」、「日陰」などプリセットされた色温度しか設定できず、例えば4,800Kに数値指定し、同一シーンの色温度を揃えたくてもできないところ。何かしらの対応をお願いしたい。

 カメラが届いた時、「これは何かな?」と思った部分がある。それはDダイアル(左側にあるドライブダイアル)の刻印に、「OFF」、「単写」、「連写」、「10秒/2秒セルフタイマー」(ここまでは一般的)、加えて「UP」の位置がある。これは「ミラーの跳ね上がりによって生じる振動がおさまった後にシャッターを切る」ミラーアップ撮影モードだった。分かってしまえば簡単な話であるが、「UP」の文字がいきなりあると驚いてしまう(笑)。参考までにその後ろにある「AB」は、オートブラケット設定となる。

 余談になるが、コンパクトデジタルカメラのDP1やDP2は独特な発色で好きなカメラだ。しかしレンズ交換ができない。逆にこのSD15はレンズ交換できるものの、普段持ち歩くには大きい。ミラーレスカメラのように、レンズ交換ができて、サイズがコンパクトカメラ並みというボディが欲しいと思うのは筆者だけだろうか。

 美里ちゃん、ブログによるとどうやら今、海外ロケらしい。何処へ行っているのか書いていないので分からないのだが、4本目のDVD撮影かな!?(続く)

actress柏木美里@K-point
photographer西川和久
SD15
17-50mm F2.8 EX DC OS HSM



西川和久
(にしかわ かずひさ) 1962年11月生まれ。もともとPC系のライター&プログラマーであったが、周辺機器としてデジカメを使い出してから8年。気が付くとグラビアカメラマンになっていたと言う特殊な経歴の持ち主。初めて使った一眼レフはCanon EOS DCS 1c。現在、dwango.jp(待受)のグラビアマガジン、着エロ系DVDのジャケ写などで活躍中!http://www.iwh12.jp/blog/

2010/10/15/ 00:00