12月号【いとうあこ + キヤノンEOS 7D】4週目
~オフショット編

 「EOS 7D」の特徴は、「AFの大幅な機能アップ」、「視野率100%、倍率1.0倍のファインダー」、「強化なカスタマイズ」などがあげられる。動画に関しては、「フルHD/30fps、1,280×720ピクセル、SD時/60fps」、「外部マイクでステレオ対応」、「マニュアル露出」など。かなり本格的な内容だ。

 AFに関しては2週目に触れているが、筆者の用途的にはEOS 7Dで強化された部分は特にメリットが無いものの、一般的にはいろいろな被写体に対応する必要があり、間違いなく喜ばれるだろう。ただ個人的なAFに関する考え方としては、測距点が素早く変更でき、速い合焦、そしてなによりも正確なのが最重要項目。特にこれだけ画素数が増えてくると、ちょっとしたピントのズレが等倍で見ると分かってしまうので尚更だ。また、暗い場所、と言っても真っ暗ではなく、ISO400、F2.8、1/100秒未満程度で、いきなり精度の落ちるAFのカメラが意外と多い。マイカメラで長年使いこなせば何らかのコツもあるのだろうが、本連載のように一発勝負的な使い方では、それを見出すのは難しい。

 確かに視野率100%、倍率1.0倍のファインダーは見易かった。特に「倍率1.0倍」のファインダーを見た後で、それ未満のファインダーを見ると、かなり違った感覚となる。逆に視野率100%は、これだけ画素数があるのだから、少し周囲が写ってもトリミングすれば済む話だ。この割合分の画素数が減っても全体的に見れば何の問題も無く、もし数%の差にコストがかかるのなら、ほかに回した方がいいのではと思っている。もちろんセールストーク的な意味合いもあるのかも知れない。

EOS 7D + EF 24-70mm F2.8 L USM
ISO200 / WB:オート / F3.5 / 1/200秒 / RAW (Digital Photo Professionalで現像)



 カスタマイズと動画の件は、この連載の撮影では一切使わないので、何とも言えない部分であるが、考えてみれば、カスタマイズに関してはマイカメラのニコン「D2X」でも行なっていないのが現状だ。これは標準設定で十分使いやすいことも関係ある。とは言え、人によって使い方はさまざまなので、カスタマイズ機能については強力な方が間違いなく便利だ。ただこの時、標準設定で十分使い易く設計されているのが最低条件となる。

 動画に関しては、今年簡単な編集を覚えたので、素材を見ながら「あーもっとここはこう撮って欲しい」などと思うようになり、実は撮りたくてウズウズしている。ただ、時間(腕も?)も無いため、現在保留。来年の課題だろうか。

actressいとうあこシャイニングウィル
photographer西川和久
EOS 7D
EF 24-70mm F2.8 L USM



西川和久
(にしかわ かずひさ) 1962年11月生まれ。もともとPC系のライター&プログラマーであったが、周辺機器としてデジカメを使い出してから8年。気が付くとグラビアカメラマンになっていたと言う特殊な経歴の持ち主。初めて使った一眼レフはCanon EOS DCS 1c。現在、dwango.jp(待受)のグラビアマガジン、着エロ系DVDのジャケ写などで活躍中!http://www.iwh12.jp/blog/

2009/12/25/ 00:00