【特別企画】東京スカイツリーのオススメ撮影ポイント“第2弾”

~映り込みや夜景を狙ってより情緒的に仕上げる
Reported by 種清豊

 2010年5月に1度レポートした東京スカイツリー撮影企画の第2弾として、開業までおよそ1年に迫った東京スカイツリー周辺を訪ねてみた。

撮影時(2月上旬)の高さは569mになっていた

 昨年の撮影時には高さが379mと、すでに東京タワーをしのいでいた。かなり巨大な建造物として捉えた記憶があるが、今回の撮影時(2011年2月上旬)はちょうどあれから190m程伸び、569mとなっていた。

 Webサイト「東京スカイツリー」によると、500mを越えた時点で塔体と呼ばれる部分は完成に近いようであり、残りはアンテナが設置されるゲイン塔と呼ばれる部分の工事が進められているようだ。昨年5月の段階では第一展望台が見える高さまでであったが、現在は完成時の姿をおよそ想像できるまでに工事が進んでいた。予定では2011年春ごろには634mに達するとあるので、ツリーの全体像が見える日も近いだろう。

 ツリーが高くなればなるほどより遠い場所から見えるようになるはずで、すでに筑波山からもツリーが確認できるほどになっている。完成後は、どれぐらい離れた距離から見え、撮影できるのかと話題になるかもしれない。

今回はキヤノン「EOS 7D」で撮影した。使用レンズは、右からキヤノン「EF-S 15-85mm F3.5-5.6 IS USM」、「EF 70-200mm F4 L IS USM」、シグマ「APO 50-500mm F4.5-6.3 DG OS HSM」。(最後の作例のみ「EOS 60D」を使用)

 前回撮影時の高さでは、ツリー近くであってもマンションなどに阻まれて隠れてしまう場所が多かった。今回は、前回の撮影ではツリーが見えづらかったポイントなども含めていくつか撮影していきたい。

 特別な許可が必要であったり、または公共の建物の展望スペースなどでは撮影していないが、少し離れた場所からみえる東京スカイツリーの撮影場所をマップとともに参考にしていただければ幸いである。

・作例のサムネイルをクリックすると、リサイズなし・補正なしの撮影画像をダウンロード後、800×600ピクセル前後の縮小画像を表示します。その後、クリックした箇所をピクセル等倍で表示します。縦位置の画像は非破壊で回転させています。

・撮影情報の項目の最後は撮影時刻です。

十間橋夜の映り込み

有名な撮影スポット。東京スカイツリーが高くなりどこまで映り込むかが心配されていたようだが、今の所、上まで写ってくれている。昼間は人も多く少し撮影に遠慮が要るので夜の写り込みを狙った。風が少なく水があまりゆれていなかったので綺麗に映り込んでくれた。橋の欄干の隙間から撮影した。EOS 7D / EF-S 15-85mm F3.5-5.6 IS USM / 3,456×5,184 / 10秒 / F5 / -0.3EV / ISO400 / プログラム / WB:オート / 40mm / 18:02

 


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十間橋近くのミラー

比較的知られた撮影場所だと思う。十間橋の付近にあるミラー(ツリーに向かって川の右側の道路)にちょうど東京スカイツリーが写るが、少し広めに撮り天気の良い星空も入れてみた。EOS 7D / EF-S 15-85mm F3.5-5.6 IS USM / 5,184×3,456 / 2秒 / F4.5 / -2EV / ISO800 / 絞り優先 / WB:オート / 21mm / 19:56

 


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十間橋東方向の歩道橋の上

こちらも十間橋同様有名な場所だが、映り込みはあまり期待できないため、昼間でも人は少ない。十間橋撮影後に上がってみたら、マンションの明かりや車の軌跡が綺麗だったので撮影してみたもの。暗い部分で測光して少し明るく表現した。EOS 7D / EF-S 15-85mm F3.5-5.6 IS USM / 3,456×5,184 / 5秒 / F5.6 / 0EV / ISO400 / プログラム / WB:オート / 17mm / 18:53

 


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江東区亀戸3-13近く

この撮影場所は昼間、工事用車両が出入りしているので夜訪れた。この付近で東京スカイツリーが広く入る位置は少なく、また撮影できるスペースも限られてくる。何度か撮影して10秒間の露光中に信号が3つとも点灯している写真を選んだ。EOS 7D / EF-S 15-85mm F3.5-5.6 IS USM / 5,184×3,456 / 10秒 / F10 / -1EV / ISO400 / 絞り優先 / WB:オート / 15mm / 19:02

 


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押上駅前交番近く

完成後には当然撤去されるクレーンであるが、そのクレーンの1日の作業終了間際に撮影。左右のクレーンがちょうど対称になっているところを狙った。作業ライトは終了後消灯されてしまう。EOS 7D / EF 70-200mm F4 L IS USM / 3,456×5,184 / 1.6秒 / F9 / -0.7EV / ISO1000 / 絞り優先 / WB:オート / 89mm / 17:36

 


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亀戸天神内(1)

境内の灯篭と東京スカイツリー。なるべくシンプルな写真を狙った。EOS 7D / EF 70-200mm F4 L IS USM / 3,456×5,184 / 1/60秒 / F4 / -1.3EV / ISO800 / プログラム / WB:オート / 78mm / 17:21

 


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京島南公園

東京スカイツリーから少し離れた住宅地の公園。陽が沈んだ直後、滑り台の階段を上る子供とツリーのシルエットを狙った。広めの公園の中心に大きな滑り台が位置し、これを生かして撮影しようといろいろな角度から狙ってみたなかの1枚。EOS 7D / EF 70-200mm F4 L IS USM / 3,456×5,184 / 1/25秒 / F4 / -0.7EV / ISO100 / プログラム / WB:オート / 85mm / 17:22

 


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押上1-17近く

ちょうど東京スカイツリーの鉄骨のなかに陽が沈んで行くイメージで夕日を撮影できた。EOS 7D / APO 50-500mm F4.5-6.3 DG OS HSM / 5,184×3,456 / 1/2000秒 / F16 / +0.3EV / ISO100 / プログラム / WB:オート / 500mm / 16:24

 


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松代橋近く

鉄の構造物というイメージでの撮影。100mm程度の焦点距離でやや遠近感をなくし、東京スカイツリーと架線柱が重なる位置で撮影した。EOS 7D / APO 50-500mm F4.5-6.3 DG OS HSM / 3,456×5,184 / 1/250秒 / F7 / +1.7EV / ISO400 / プログラム / WB:オート / 93mm / 15:58

 


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亀戸3-38近く

大きなパチンコ店の裏の通りで撮影。手前に写る階段と重なったりしてツリーを取り込む位置が難しかったり、電線も多くそれを避けるのに苦労した。EOS 7D / EF 70-200mm F4 L IS USM / 3,456×5,184 / 1/1000秒 / F10 / 0EV / ISO400 / プログラム / WB:オート / 106mm / 15:48

 


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浅草寺

浅草寺の境内からも東京スカイツリーはよく確認できる。ちょうど建物の上にいた鳥と一緒に撮影しようと狙っていると、運よく等間隔に鳥が並んで歩いてくれたので、それをメインに東京スカイツリーを撮影。EOS 7D / EF 70-200mm F4 L IS USM / 3,456×5,184 / 1/500秒 / F8 / 0EV / ISO200 / プログラム / WB:オート / 93mm / 15:26

 


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亀戸天神内(2)

境内の池に東京スカイツリーが映り込む場所は限られていて、かつ水が濁っているので、ツリーからピントは外しぼやけた印象で撮影。EOS 7D / EF 70-200mm F4 L IS USM / 3,456×5,184 / 1/400秒 / F5 / -0.3EV / ISO400 / プログラム / WB:オート / 169mm / 15:35

 


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東武伊勢崎線浅草駅近く隅田川沿いの遊歩道

隅田川沿いのビルに東京スカイツリーが写り込むポイントとして有名。ただ、多くの人は吾妻橋やその周辺から眺めるようで、川沿いの遊歩道はそれほど混雑していないので、比較的撮影しやすい。EOS 7D / EF 70-200mm F4 L IS USM / 3,456×5,184 / 1/250秒 / F4 / +0.3EV / ISO100 / プログラム / WB:オート / 176mm / 15:28

 


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亀戸野球場近く

横十間川沿いからも東京スカイツリーは観察できる。ただ、建物などに阻まれ少し撮影はしにくい。ちょうどマンションとビルの隙間から東京スカイツリーが見えるポイントだが、ちょうど網目フェンスが手前にある。近づいて少し望遠で撮影すればフェンスを消すこともできるが、ここではツリーそのもののイメージをなくして撮影した。EOS 60D / EF-S 15-85mm F3.5-5.6 IS USM / 3,456×5,184 / 1/200秒 / F7 / -1EV / ISO250 / 絞り優先 / WB:オート / 76mm / 16:24

 


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種清豊
(たねきよ ゆたか)1982年大阪生まれ。京都産業大学外国語学部ドイツ語学科卒業後、写真家竹内敏信氏のもとで約3年間のアシスタントを経て、2007年よりフリーランスに。主に日本各地に残る明治、大正、昭和初期のクラシックな素材から現代の街まで幅広く撮影中。また人物撮影や、東京の下町の祭も撮影。キヤノンEOS学園講師、NPO法人フォトカルチャークラブ講師。ブログはこちら

2011/2/24 00:00