特別企画

日産エクストレイルで出かける野鳥撮影行

冬の安曇野で出会った鳥たち…中野耕志さんの撮影現場を公開!

今回の撮影行の相棒は日産エクストレイルの最新モデル「20XブラックエスクトリーマーX “エマージェンシーブレーキ パッケージ”」

冬は野鳥撮影に最適なシーズンだ。

木々が葉を落とした森の中は見通しが良くなるし、水辺にはたくさんの水鳥が渡来するからである。なかでもハクチョウやカモ類、カモメ類といった水鳥は、比較的大きいうえに近くで観察できる機会が多いのである。

水鳥を観察できるところは首都圏でもたくさんあるが、僕のお気に入りは信州安曇野エリアで、一年に何度か訪れている。周囲を山に囲まれているので比較的狭いエリアで山野の野鳥と水辺の野鳥を見ることができるし、なんといっても風景が素晴らしい。西側にそびえ立つ北アルプス常念岳を眺めるだけでも「来て良かった」と思えるからである。じつはこの風景が気に入って、3年間ほど安曇野近傍の山村に住んでいたことがあるほどこの土地を気に入っている。

中野耕志さん

お気に入りの安曇野へ!目的地までは快適なドライブ

今冬も安曇野に出かけるタイミングを狙っていたものの、気がつけばもう2月。そろそろ冬が終わってしまうと焦りだしたが、意を決して夜行日帰りのショートトリップにでかけた。東京から安曇野までは300kmくらい離れているので、ちょいとドライブというには若干気が重い。しかも道中は降雪があり気を遣う運転を強いられそうだ。

しかし今回の相棒である日産エクストレイル20XブラックエスクトリーマーXは、長距離をスイスイ走ってくれてナイトランも快適だった。高速走行時の安定性は高くとても静か。運転の疲れが少なかったので行き慣れた道のりがとても短く感じたほどだ。

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翌朝は前日の荒天がウソのような晴れ。

北アルプスの稜線には若干雲が残っているが、平野部には冬独特の細くクリアな光が降り注いでいる。はやる気持ちで撮影現場に到着すると、水面にはコハクチョウ、ホシハジロ、キンクロハジロ、オナガガモ、マガモ、カルガモ、オカヨシガモ、コガモ、オオバン、カイツブリ、マガンなどの姿が見える。

ほとんどは首都圏でも見られるおなじみの鳥たちではあるが、鳥までの距離や光線状態、そして背景などを考慮すると、撮影に向くところとなると適地は絞られてしまうものだ。

まずは双眼鏡やスポッティングスコープで鳥を観察する

水鳥の撮影では、晴天時は水面が青空を反射して綺麗なのだが、曇天だと水面まで白くなってしまうので撮影には向かない。さらに公園の池のように水が濁っているとその濁りが写ってしまうという難しさもある。

その点、安曇野のように山を背負っている場所であれば、曇天でも山の反射が青く水面に映るので、雰囲気のある仕上がりになるのだ。

エンジンが温まるまではエアコンから温風が出ないが、シートヒーターはすぐに暖かくなる。寒い早朝の撮影行にはぜひともほしい装備だ

たっぷり入るカーゴスペース 800mmだって余裕

今回の撮影機材はニコンD4SとAF-S NIKKOR 800mm f/5.6E FL ED VRの組み合わせと、オリンパスOM-D E-M1とM.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8PROの組み合わせを使用した。

ニコンはジッツオGT4542LS三脚とザハトラーFSB6雲台に載せて遠距離撮影用、オリンパスは肩にかけておき、カモの顔面アップなど近距離の被写体を手持ちで撮影する。

実際に使用したのはこれらの2セットだが、それぞれフルセットのシステムを持参しているのでけっこうな量の荷物になる。さらに防寒着などのアウトドアギアを持参したが、2列シート仕様のエクストレイルのカーゴスペースは広大で、撮影機材一式を入れてもまだまだ余裕があった。

大量の撮影機材やアウトドアギアを余裕で呑み込むカーゴスペース

超望遠レンズと大型三脚はもちろん、なにかと荷物が多い野鳥写真家にとっては、車は欠かせない機材の一部なのである。機材の運搬はもちろんだが、野鳥撮影は朝夕の時間帯が勝負なので夜討ち朝駆けが常である。朝から夕方まで光のあるうちを撮影時間に充て、夜のうちに翌朝の撮影ポイントまで移動して車内で朝を待つというのも多い。

今回はエクストレイルでの車中泊はしなかったが、天井も高くて車内も広いので、長期の撮影行でも快適な暮らしができそうだ。

ホシハジロの羽ばたきを止めて撮る

さて今回の撮影の狙いは、基本的には撮れるものを撮るという緩いスタイルだ。たまにここで見かけるヨシガモやトモエガモが撮れたらいいなと淡い期待を抱いていたが、今回は残念ながらそれらがいなかったので、まずはたくさんいるホシハジロの羽ばたきをしっかり撮ることにした。

カモの撮影はとても簡単だと思われるかもしれないが、しっかり撮ろうと思うとじつはそれなりに難しい。まず狙っている個体の周りに他のカモがいないことである。多くの場合、カモが多いところでは他の個体がフレーム内を入り乱れるので、1羽を綺麗に抜くのは意外と難しい。そして光線状態。太陽高度が低くてカモの側面から十分に光が周り完全なる順光、そして風に恵まれないとカモが反対側を向いてしまい狙ったアングルは撮れないものだ。

チャンスが来たら、あとはシャッターを押すのみだ。何度かのトライののちニコンD4Sの11コマ/秒がホシハジロの羽ばたきを捉えてくれた。

D4S/AF-S NIKKOR 800mm f/5.6E FL ED VR/ISO200/F5.6/1/1,500秒

警戒心をいだかせないミラーレス

ホシハジロの羽ばたきをキメたあとは、接近戦に移る。足元で休んでいるオナガガモをオリンパスOM-D E-M1で手持ち撮影。このようなときは大きなカメラを使うより、コンパクトなミラーレスカメラでさりげなく撮る方が相手に与える警戒心が少なくていいし、E-M1と40-150mmPROの組み合わせは、ビックリするほどシャープに写るのだ。

カメラを地面ギリギリまで下げて、液晶をチルトさせて“カモ目線”で撮影。ピント合わせやレリーズはタッチパネルで行う

とくにカメラ位置を地面ギリギリまで下げて背面液晶モニターを上向きにしての撮影は軽いミラーレスカメラの独壇場で、左手でカメラをホールドして、右手でタッチパネルを指先でタッチしてオナガガモの目にピントを合わせてシャッターを切るという芸当もできる。

OM-D E-M1/M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO+MC-14/ISO200/F5.6/1/1,000秒/210mm

カモの動きが活発な時間を終えると、今度はコハクチョウが移動を始めた。
ハクチョウはつがいまたは家族ごとに行動するが、飛び立つ前に首を上下させながら合図をする。先のカモの水浴びもそうだが、野鳥撮影においてはこれらの予備動作を知ることが鳥の行動を先読みすることにつながるので、撮影技術の前に観察技術を磨くことが上達の早道である。

滑走距離を稼ぐために開放水面を風下側に移動し、良い風が吹くタイミングを伺っていたコハクチョウの家族が羽を割った。水面を走りながら翼を羽ばたかせ、フワリと空中に浮く。撮影にあたっては数秒後の飛行コースを読み、どの背景でシャッターを切るのかを判断する。ちょうど対岸の枯れ草の茶色と、青く見える山肌のコントラストが美しいので、その部分を背景にするべく狙いを定めた。あとは翼の形が綺麗に写ってくれるを期待してシャッターを切るだけだ。

D4S/AF-S NIKKOR 800mm f/5.6E FL ED VR/ISO200/F5.6/1/2,000秒

そしていつもとは順番が逆だが、スポッティングスコープで丁寧に鳥を見る。フィールドにどんな鳥がいるのか、どんな行動をしているのかを確認することは、撮影のヒントを得るためにはとても重要なことだ。野鳥写真家にとっては双眼鏡やスコープも重要な機材で、僕は双眼鏡はライカ10x32BN、スコープはコーワプロミナーTSN-884を愛用している。

コーワからはスコープや双眼鏡のアイピースにiPhoneなどのスマホを接続するアダプターを発売しており、撮影&即SNSにシェアできるという楽しい使い方もできる。簡単な手法で1,000mmオーバーの世界を体験できるのは魅力だ。

コーワのスポッティングスコープ「プロミナーTSN-884」には純正のiPhoneアダプターが用意されている

iPhone 5s/ISO32/F2.2/1/550秒

車の中から静かに小鳥を写す

ひとしきりカモやハクチョウの撮影を終えると、こんどは小鳥を探す。

河川敷の道をエクストレイルでゆっくりと流しながら車窓に目をやると、枝にツグミが止まっているのが見えた。背景や枝被りの具合を確認しながらゆっくりと車で接近して撮影位置を調節し、車を止めてエンジンを切り、窓からレンズだけをそっと出して撮影した。

窓からレンズを出し、車内からツグミを狙う。エクストレイルは室内に余裕があるので、大きな800mmレンズを取り回すこともできる
ツグミを狙う位置を決めるときは、アラウンドビューモニターを活用。障害物などを避けてベストポジションにクルマを置くのに便利だ

D810/AF-S NIKKOR 800mm f/5.6E FL ED VR/ISO400/F5.6/1/1,500秒

じつは野鳥は車をあまり警戒しないので、車の中からなら比較的近距離で撮影できることが多い。野鳥写真家にとって車は単なる移動手段ではなく「走るブラインド」としての役割もあるのだ。そんなとき、エンジン音がうるさい車では鳥が驚いて逃げてしまう。エクストレイルはとても静かなので、このような撮影時に都合が良い。

D4S/AF-S NIKKOR 800mm f/5.6E FL ED VR/ISO200/F5.6/1/1,500秒

ストレスの少ない移動が作品の質に繋がる

かくしてわずか数時間の安曇野野鳥撮影行は終了した。

あとは東京に帰るのみなのだが、ランチの後のポカポカ陽気ということもあり多少の眠気を感じたが、このエクストレイルはウインカーを出さずに車両通行帯をまたぐと警告音が鳴る「ふらつき警報」のオプション装備が備わっているので、うっかり車線をはみ出しそうになっても知らせてくれる安全仕様だ。

帰りの道中も終始快適ドライブで、比較的強行軍のスケジュールながらあまり疲労感を残さずに帰宅することができた。

じつはこれまでの僕のクルマ選びの基準は単純に「住めること」だったのだが、今回エクストレイルでショートトリップをしてみて、走りの快適性が疲労軽減につながり、万全な体調で撮影に臨めるということを実感した。そしてなによりデザインがカッコイイ。これは見栄っ張りの写真家にとっては、とても重要なポイントなのである。

制作協力:株式会社オーテックジャパン

中野耕志

1972年生まれ。東京農業大学卒業。おもに野鳥や飛行機の撮影を得意とし、雑誌や広告などに作品を発表する。「Jetscape〜飛行機の飛ぶ風景」「Birdscape〜鳥のいる風景」を2大テーマに、国内外を飛び回る。近刊に「F- 14TOMCAT」(ソフトバンククリエイティブ)、「野鳥の撮影テクニック」(誠文堂新光社)などがある。