気になるデジカメ長期リアルタイムレポート

ソニーサイバーショットDSC-RX100M2【第2回】

カスタマイズ性能を検証する

 高級コンパクトの魅力といえば、センサーサイズ、明るいレンズ、日常持ち歩けるボディサイズと色々思いつきますが、そのひとつとして、豊富な設定項目とカスタマイズ性能が挙げられます。

 サイバーショットDSC-RX100MK2(以下RX100MK2)もその例にもれず、設定項目はそれなりに盛りだくさん。カスタマイズできる項目も色々あります。今回はその一例として、私の設定内容を紹介したいと思います。

 といっても普段、それほど凝ったことをしているわけではありません。基本的な撮影モードはP(プログラムオート)で、絞り値を変えたいときは、そのまま背面のコントロールホイールでプログラムシフトしています。ということは、A(絞り優先モード)に変える必要性がほとんどなく、モードダイヤルのAポジションがちょっともったいない。

撮影モードダイヤル。MR(メモリーリコール)モードについては後述します

 そこで考えたのは、モードダイヤルを切り替えるだけで「Pは基本撮影」「Aはモノクロ」といった使い分けができるかどうか。結論からいうとこれは無理でした。RX100MK2は電源OFF時の設定が保持され、電源ON時にそれらを再現します(ズーム位置などは除く)。

 そのとき保存される内容は、撮影モードを変えても再現されます。つまり、Pで設定した内容が、Aでも反映されるということです。設定内容を撮影モードごとに保持してくれれば、PとAに違う性格を持たせることが可能なのですが……まあソニーとしては、そういう用途には後述のMR(メモリーリコール)モードを使ってくれ、という考えなのでしょう。

 気を取り直して、具体的なカスタマイズ性能を見て行きましょう。RX100MK2のカスタマイズは大きくわけて、「コントロールホイールへの機能割当」、「Fn(ファンクション)ボタンへの機能割当」、「MRの設定」になります。

 まず、コントロールホイール(いわゆる4方向ボタンを兼ねています)への機能割当ですが、中央ボタン、左ボタン、→ボタンのそれぞれをカスタマイズできます。

コントロールホイールとその周囲。デフォルトでは左にドライブモード、右にはフラッシュモードが割り当てられています。ホイールの左上がFnボタン。

 中央ボタンへは、再押しAEL、再押しAF/MFコントロール、ピント拡大を割当可能。私は再押しAF/MFコントロールにしています。こうしておけばAFが合いづらい状況で、即座にMFに変えられるわけです。

 さらに事前にピーキングレベルをONに(低・中・高のいずれかにする)、MFアシストを入に設定しておけば、MFにしてコントロールリング(レンズ根元のリング)を回すだけで、拡大表示とピーキング表示が行なわれるようになります。

「中央ボタンの機能」を「再押しAF/MFコントロール」に……
ついでに「ピーキングレベル」を低〜高のいずれかに
さらに「MFアシスト」を「入」にすると、MF時にピーキング+拡大表示が可能になります。

 こうしておくと、「AFで合わない」→「中央ボタンでMFに」→「コントロールリングを回すと拡大+ピーキング」→「撮影終わる」「中央ボタンを押してAFに戻す」……といった一連の動作がスムーズに行なえるので、この設定はとても気に入っています。

 ちなみにコントロールリングへの機能割当も豊富に用意されていますが、私はズームを割り当てていて、ステップを入にしています。前回紹介したステップズームの設定です。

 気をつけたいのは、AF-S、AF-Cでのみコントロールリングでズームが作動し、MF、またはDMFにすると、強制的にフォーカス操作になること。前述の再押しAF/MFコントロールとの連携を考えると、フォーカスモードはAF-SかAF-Cにしておくのがベターでしょう。すると、AF時はステップズーム、MF時はフォーカス操作といった、コントロールリングの使い分けが可能になります。

 コントロールリングの左右にはそれぞれ23種類の機能のうちひとつを割り当てられます。私は左に横縦比、右はデフォルトのままフラッシュモードにしています。

左ボタンに横縦比、右ボタンにフラッシュモード。GXRなど他のカメラとなるべく共通にしています。

 次に考えたいのが、Fnボタンへの機能割当。Fn1〜Fn7それぞれに17種類の機能からひとつを選んで割り当てられます。未設定という項目にすると、そのFnを非表示にすることも可能です。例えばFn1にピクチャーエフェクトを設定し、Fn2〜Fn7をすべて非表示にすることで、Fnボタンをピクチャーエフェクト専用ボタンにできるわけです。

Fn(ファンクションボタン)への割当。「未設定」を上手く使うと……
中央にアイコンを寄せることができます。

 Fnボタンはコントロールホイールを使ったカスタマイズより操作性に劣ることもあり、私は二次的な項目をFnボタンに割り当てています。私はFn1〜Fn2とFn6〜Fn7を未設定とし、Fn3=ピクチャーエフェクト、Fn4=DRO/オートHDR、Fn5=クリエイティブスタイルにしています。Fn1〜Fn2を未設定にしたのは単なる好み。こうしておくと、アイコンが中央に集まって表示されるのです。

 最後にMRですが、これは撮影モードをはじめ、あらゆる設定を登録しておけるモード。通常の撮影設定からまったく正反対のキャラクターへと一気に変えることができます。例えば私は、ハイコントラスト白黒、焦点距離35mm相当を登録し、プログラムオートと切り替えて使っています。単焦点レンズにつけ替えて、ストイックなモノクロに専念するイメージです。

メニュー「登録」で、現在の設定をMR1〜3に登録。
モードダイヤルをMRにすると、登録呼び出し画面が現れるので、コントロールホイールで選択します。

 MRにはMR1、MR2、MR3の3つが用意され、コントロールホイールで切替が可能。第1回でも指摘しましたが、ズーム位置を保持できるのはこのMRだけです。MRを使えばオリジナリティ豊かな設定が追い込めるので、色々試すのも楽しいものです。

 もちろん、カスタマイズ性能に求めるものはひとそれぞれでしょう。今回の記事はあくまで一例で、これを通じて、RX100MK2の優れたカスタマイズ性能を知っていただければ幸いです。本当はまったく使われない背面のカメラ内ガイド/削除ボタン(?マークのボタン)にも機能を割り当てられれば良いのですが……

 それにしても購入したデジカメを日々使いながら、自分の好みのセッティングにしていくのは楽しいものですね。皆さんも自分だけのRX100MK2を作ってみてはいかがでしょうか。

おまけの作例

 夏休みはRX100MK2を持って、マレーシアのティオマン島にいってきました。

 滞在先は島の中でも比較的地味な集落、ゲンティンです。ここは道路が狭く、自動車が使えません。そこで地元の人は、船荷が到着すると、カートや荷車をひいて桟橋に向かいます。最強の物流手段は、横に荷台がついたバイク(笑)。のんびりした島ということで、働き者のバイクたちがゆっくり休憩している姿を主に撮ってました。

ISO160 / F4.5 / 1/800 / ±0EV / 10.4mm
ISO160 / F4 / 1/640 / ±0EV / 28.3mm
ISO160 / F4 / 1/1,250 / -0.3EV / 10.4mm
ISO160 / F4.5 / 1/800 / ±0EV / 24.1mm / HDR4EV
ISO160 / F4 / 1/200 / ±0EV / 28.3mm
ISO160 / F2.5 / 1/640 / ±0EV / 10.4mm
ISO160 / F4.9 / 1/200 / ±0EV / 37.1mm
ISO4000 / F3.2 / 1/4,000 / ±0EV / 18.7mm
ISO250 / F4 / 1/30 / ±0EV / 10.4mm
ISO160 / F3.5 / 1/500 / ±0EV / 18.2mm / クリエイティブスタイル:夕日
ISO3200 / F1.8 / 1/30 / ±0EV / 10.4mm

 前モデルのサイバーショットDSC-RX100も旅カメラとして活用しましたが、RX100MK2を使ってみて一番違うと感じたところは、チルト式液晶モニターの存在です。今回は被写体が荷車やバイクだったので、軽く目線より下に構えるだけで、ぐっと彼らの気持ちに近づけたような気がしました。

 また、夜景もずいぶんきれいに撮れるようになったと思います。これについてはいずれ、詳しく検証できればと思っています。

(本誌:折本幸治)