デジカメアイテム丼

丸形の木製グリップでホールド感をアップ!

ユーエヌ「OLYMPUS PEN-F専用グリップブラケット」

ユーエヌから、OLYMPUS PEN-F用のグリップ「OLYMPUS PEN-F専用グリップブラケット」(実勢価格:税込1万800円前後)が登場した。PEN-Fのグリップといえば、オリンパスからも「金属製外付けグリップ ECG-4」(実勢価格:1万2,430円前後)が発売されている。

アルミ削り出しのステーに、木製のグリップ部分がついている。グリップは円筒形で、指がかかりやすいようにくぼみがある。

現在発売中のデジタルカメラには、ボディ前面にホールディングを向上させるためのグリップがはじめから存在している機種が多い。しかしPEN-Fにはそうしたグリップがないため、よりしっかり握りたい人のために外付けグリップが用意されている。

ECG-4はグリップもステーも金属でできている。それに対し、ユーエヌのグリップは木製。クラシカルな雰囲気のPEN-Fにマッチするデザインが特徴だ。

(参考)オリンパス純正のECG-4

またステー部分はアルミ削り出し。グリップもステーも質感が高く、高級感のある仕上がりだ。なおステーはアルカスイスタイプのクイックシューに対応。アルカスイスタイプのクイックシューを持っていれば、ダイレクトに装着できる。

ボディ底面との接地部分にはゴムが貼ってある。しっかり装着できて、全くズレない。脱着時に底面部とスレてキズがつくのも防いでくれる。

ステー部分の底面。三脚ネジ穴もあり、グリップを装着したまま三脚に載せられる。

ステー部分は、アルカスイスタイプのクイックシューに対応。そのままクイックシューに装着できる。アルカスイスタイプのクイックシューや雲台を使用している人にはとても便利だ。

グリップ本体はPEN-Fの三脚ネジ穴にコインで回して装着する。本体との接地部分にはラバーが貼ってあるため、装着後にズレることなく、しっかり固定される。ステーには穴があり、グリップを装着したままバッテリーの出し入れが可能。

グリップをいちいち付け外しをしなくても済むのは便利だ。SDカードの出し入れもできるが、やや窮屈。大容量のSDカードを使用し、SDカードを取り出すときは部屋の中でゆっくり作業するのが安全だ。

ボディへの装着にはコインを使用する。

ステーには穴が開いていて、バッテリー室にアクセスが可能だ。

バッテリーとSDカードを取り出したところ。バッテリーの出し入れは容易だが、SDカードスロット部はやや窮屈なので、出し入れは慎重に行うこと。

グリップを握ると、木の質感が手に伝わってくる。金属の冷たさと異なる、ぬくもりのある感触は木製ならではだ。もちろんガッチリしたホールディングができ、安定して構えられる。

ただ、グリップのくぼみに中指を添えると人差し指とシャッターボタンがやや遠くなる印象もある。使用するレンズやアングルによってグリップ上面に中指を置くなど、状況によってフレキシブルに握り方を変えると、カメラとグリップ、そして手との一体感がより得られるように感じた。

PEN-Fにグリップを装着。PEN-Fと一体感のある姿だ。木製のグリップがクラシカルな雰囲気を一層強く感じさせる。

ステー部分はブラックのみなので、ブラックボディ向きかと思ったが、シルバーボディに装着してもよく似合う

ぬくもり感じる木製グリップは、金属製では得られない質感だ。シンプルな形状ながら、個性的なデザインが目を引く。グリップ位置は、前後の微調整が可能だ。

ステーの手のひらに当たる部分は斜めにカットされていて、手のひらへのフィット感にも優れている点も特筆したい。グリップの重さは約98gと軽い。PEN-Fに装着しても重量増加をあまり感じさせず、軽快感を損なわないのも嬉しい。

手のひらに当たる部分は斜めにカットされている。手のひらにフィットし、長時間使用しても痛くならない。

背面には溝があり、フリーアングル式の背面モニターを楽に開くことができる。グリップを装着しても操作性は損なわず、スムーズに撮影できる。

PEN-Fに大柄なレンズを装着した際、グリップがあるとしっかりホールドできる。これはM.ZUIKO DIGITAL ED 75mm F1.8を装着した様子。

PEN-Fにグリップを装着すると、包み込むようにホールドできる。木製グリップの感触も良く、手に馴染みやすい。

ボディをしっかり握って構えられるので、大口径レンズの使用やスローシャッター時に安心感が大きい。

ユーエヌから発売されている、「46mmスクエアーフードレザートンタイプ(専用キャップ付)」をM.ZUIKO 25mm F1.8に装着した。レンジファインダースタイルを意識したPEN-Fや木製グリップとよくマッチして、重厚感のある雰囲気になる。なお数量限定販売だ。

同じくユーエヌから出ている「ラバースクエアーフード(4mm用)アダプター付」を装着。ラバー製なので、スクエアーフードレザートンタイプより軽快感がある。好みで選んでドレスアップを楽しみたい。

PEN-Fのボディをしっかり握りたい人や、手の大きな人、また望遠レンズや大口径ズームレンズを使いたい人におすすめのグリップだ。またホールディング性の向上だけでなく、デザインにこだわったPEN-Fにフィットする形状なので、見た目も意識している人は注目だ。

藤井智弘

(ふじいともひろ)1968年、東京生まれ。東京工芸大学短期大学部写真技術科卒業。1996年、コニカプラザで写真展「PEOPLE」を開催後フリー写真家になる。現在はカメラ雑誌での撮影、執筆を中心に、国内や海外の街のスナップを撮影。公益社団法人日本写真家協会会員。