デジカメドレスアップ主義

フレアが弾ける宝石レンズ

PEN E-PL8 + illuminar 25mm F1.4

  • ボディ:オリンパス ペン E-PL8(ホワイト)
  • レンズ:イルミナオプト イルミナー 25mm F1.4(ペリドット)
  • マウントアダプター:メタボーンズ マイクロフォーサーズマウント用Cマウントアダプター(デジタルホビー)
  • ケース:TPオリジナル レザーカメラボディケース クラシックシリーズ(ネイビー)
  • ストラップ:アルティザン・アンド・アーティスト ACAM-301N(カーキ)
  • ネックパッド:アルティザン・アンド・アーティスト ACAM-30

本コーナーでは様々なMFレンズを取り上げてきたが、これほどアグレッシブなレンズははじめてだ。イルミナオプトのイルミナー25mm F1.4は、レンズの中玉に宝石が貼り付けてある。通称"宝石レンズ"の類い希な描写に迫ってみよう。

※この記事を読んで行なった行為によって生じた損害はデジカメ Watch編集部、澤村徹および、メーカー、購入店もその責を負いません。また、デジカメ Watch編集部および澤村徹は、この記事についての個別のご質問・お問い合わせにお答えすることはできません。

イルミナー25mmF1.4はCマウントの標準画角のレンズだ。マウントアダプターを介し、マイクロフォーサーズ機で撮影する。本レンズ最大の特徴は、中玉に宝石が貼り付けてある点だ。カッティングされた宝石が光をスパークさせ、画像上でフレアが弾ける。うっすらと色づいた断片状のフレアが斬新だ。初代レンズベビーが登場したときも相当驚いたが、それに負けず劣らずインパクトのあるレンズだ。

イルミナー25mm F1.4は税別1万9,500円での販売を予定している。直販サイトの他、大沢カメラの委託販売で取り扱いがある。
レンズの中に宝石が見える。写真の宝石はペリドットで、淡い緑色をしている。

宝石はアメジスト、ペリドット、ブルートパーズの3種類で、それぞれ異なった色合いと描写テイストを備えている。基本的な描写傾向は、開放ではリング状のボケが発生しやすく、絞り込むとスパークリングフレアが写り込む。F2.8~F4あたりがスイートスポットだ。スパークリングフレアの度合いは宝石によって異なる。アメジストとペリドットはスパークリングフレアがよく目立つ。ブルートパーズはフレアの出方が控えめだ。なお、絞り込むと画像中央が暗くなっていく。中央からメインの被写体をズラすといった、構図への配慮が必要だろう。今回の作例は、3つの宝石で開放と絞った状態のカットを載せている。リング状のボケとスパークリングフレアを堪能してほしい。

ブルートパーズは鮮やかな青色だが、実写すると色付きは控えめだ。なお、本稿で紹介するレンズは試作品である。

ドレスアップ面を見ていこう。レザーケースはTPオリジナル製を選んだ。淡く渋みのあるブルーが新鮮だ。また、ヌバック調のレザーもカメラケースとしてはめずらしい選択だろう。ホワイトのE-PL8と好相性なカラーである。

TPオリジナルのレザーカメラボディケースは、ナインセレクトにて税込6,330円だ。
イルミナーはCマウントを採用する。メタボーンズ製のCマウントアダプターで装着した。
TPオリジナルのケースは背面がオープンスタイルだ。液晶チルトを妨げない設計である。
ケースは付属ネジで三脚穴に固定する。三脚穴付きにネジを採用している。
ボディのグリップを見せるデザインで親和性がよい。レザーの表面は短く起毛している。

ストラップはアルティザン・アンド・アーティストの組紐タイプを合わせた。注目すべきはオプションとして登場したネックパッドACAM-30だ。ロープタイプのストラップは首に食い込みやすかったが、このネックパッドを付けると首へのアタリを緩和できる。イタリア製のハンドメイドレザー、アリゾナを使っており、新品の状態でとてもやわらかい。ホックボタンで簡単に着脱できるのも利点と言えるだろう。

アルティザン&アーティストのネックパッドは税込5,400円だ。ロープタイプのストラップに装着できる。
イタリアンレザーのアリゾナを採用し、使い始めから首回りによくなじむ。
組紐ストラップACAM-301Nは税込1万5,120円だ。シルクの組紐なので、肌触りの良さは他の追随を許さない。

今回、E-PL8をはじめてドレスアップしてみた。元々デザイン的に完成度の高いモデルだが、中間色のレザーケースでさりげなく着飾ることができた。ケースを付けてもボディのグリップが見えているところがいい。なお、イルミナー25mm F1.4の鏡胴はブラックとシルバーの2色展開だという。今回のドレスアップなら、シルバーのイルミナーがベストマッチだっただろう。

E-PL8 / illuminar 25mm F1.4(アメジスト) / 1/4,000秒 / F1.4 / ±0EV / ISO100 / AWB
E-PL8 / illuminar 25mm F1.4(アメジスト) / 1/640秒 / F2.8 / ±0EV / ISO200 / AWB
E-PL8 / illuminar 25mm F1.4(ペリドット) / 1/1,600秒 / F1.4 / ±0EV / ISO200 / AWB
E-PL8 / illuminar 25mm F1.4(ペリドット) / 1/125秒 / F5.6 / ±0EV / ISO200 / AWB
E-PL8 / illuminar 25mm F1.4(ブルートパーズ) / 1/1,250秒 / F1.4 / ±0EV / ISO200 / AWB
E-PL8 / illuminar 25mm F1.4(ブルートパーズ) / 1/400秒 / F2.8 / ±0EV / ISO200 / AWB

澤村徹

(さわむらてつ)1968年生まれ。法政大学経済学部卒業。ライター、写真家。デジカメドレスアップ、オールドレンズ撮影など、こだわり派向けのカメラホビーを提唱する。2008年より写真家活動を開始し、デジタル赤外線撮影による作品を発表。玄光社「オールドレンズ・ライフ」シリーズをはじめ、オールドレンズ関連書籍を多数執筆。http://metalmickey.jp