フォトアプリガイド

PicsPlay Pro(Android)

編集機能もフィルターもたっぷり。何気にお得な画像編集アプリ

画像編集アプリには大きく分けて、フィルター系アプリと多機能編集系アプリの2種類がある。最近では、フィルター系アプリに編集機能が搭載され、またその逆もあったりと統合化されたアプリが出回っている。

しかし、いわゆる専門アプリと統合アプリでは、搭載された機能に差がある。従って、「フィルター機能は使いたいけど編集の基本部分はシッカリとおさえたい」「編集重視だけどフィルター加工も行ないたい」といったユーザーは、それぞれ使いたいアプリを別途導入することになる。

そうはいっても、できる限り導入するアプリは絞り込みたいもの。今回紹介する「PicsPlay Pro」はそうしたニーズに応えるアプリだ。

試用バージョンは3.5。ダウンロード料金は400円。

「PicsPlay Pro」を起動して表示される画面は、同じくJellyBus Inc.が手掛けるボケ加工特化の画像編集アプリ「Awesome Miniature Pro」とほぼ同じだ。「写真を開く」または「写真を撮る」から編集元になる画像を用意しよう。

アルバムアプリなどを使って画像を開く際、画像サイズの選択画面が表示される。この辺もAwesome Miniature Proとまったく同じ。

ただし、解像度の値に違いがあり、選択できるのは「最小分解能(640×480)」「標準解像度(1024×768)」「最大解像度(2048×1536)」「超高解像度(2560×1920)」の4つ。スマホを使ってブログやFacebookなどにアップロードするなら、標準解像度でよいだろう。

基本的な編集機能は、画面下部のアイコンからアクセスできる。左から「カメラ」「ツール」「フィルター効果」「カラー」「追加機能」「保存」の5種類。

「ツール」では、トリミングや回転といった2つの機能にアクセスできる。

トリミング時は任意に枠を指定できるほか、比率を固定するといたことが可能だ。また、回転では基本となる90度回転のほか左右反転、上下反転が利用できる。

トリミング時に設定できる比率は「1:1」「2:3」「3:2」「3:4」「4:3」の5種類。

本アプリの特徴となるのが「フィルター効果」から選べる「FX Studio」機能だ。

「FX Studio」では、プリセットされた10カテゴリ計200種類ものフィルター効果を利用できる。まずは利用したいフィルター効果のカテゴリをタップして選択しよう。

 カテゴリをタップすると、そのカテゴリに属するフィルター効果が表示される。

フィルター効果の付加されたサムネイルが表示されるので、選ぶ際の目安とするとよい。なお、画面左上には、選択中のカテゴリと収録されたフィルター効果数が確認できる。

 さすがに200種類もフィルター効果があると選ぶのが面倒になるが、本アプリではお気に入り機能を搭載しているため、一度登録することで、すぐに呼び出せるのがポイントだ。お気に入りへの登録は、「☆」部をタップするだけでOK。

お気に入りに登録したフィルター効果は、「FX Studio」画面下部にある「お気に入り」タブをタップして抽出表示できる。

ちなみに「使用履歴」タブをタップすると、最近利用した20種のフィルター効果が表示される。

お気に入りに登録していないフィルター効果で、また使いたい時、あるいは登録したい時に見直すとよいだろう。

「Awesome Miniature Pro」と同等の「チルトシフト」機能も搭載。ボケの形として「線」「円」「楕円」の3つを利用でき、効果の強度(強弱)を調整できる。

また、メイン/サブという2種類の“線”によって3つの形が構成されており、メイン線に挟まれた範囲はブラー効果なし、サブ線の外側がボケ効果あり、メイン線とサブ線に挟まれた範囲はサブ線の外側よりもボケ効果が薄くなっている。これにより、ボケのメリハリを調整できるというわけだ。

「タイムマトリクス」は、画面右側のタイムスライドバーを動かして、選択した年代の雰囲気に合ったフィルター効果を自動表示させる機能。表示されたサムネイル部をタップすると、そのフィルター効果を適用できるという仕組みだ。

ちなみにフィルター効果を選ぶと、効果の掛かり具合(強弱)をスライダーによって調整できる。また、「☆」をタップしてお気に入り登録も可能だ。

フィルター効果の掛かり具合をチェックするには、元画像との比較機能が便利。画面下部にある「比較」をタッチすると、タッチしているタイミングだけ画面に元画像(Before)が表示される。タッチしている間だけ表示されるので、比較はしやすい。

この他にも基本編集機能として、「露出」「カラー」「ホワイトバランス」「鮮鋭化」(シャープ)「カーブ」(トーンカーブ)「ヒストグラム」といった機能を備える。

露出やカラー、ホワイトバランスは画像編集アプリを利用しているとよく見かけるが、鮮鋭化やカーブ、ヒストグラムは中々珍しい。

フレームやヴィネット、テクスチャといった写真向けの加工に対応するだけでなく、テキスト入力や手書き文字、スタンプといった加工も可能だ。

「PicsPlay Pro」は、画像編集アプリとしての基本的機能に加え、200種類ものフィルター効果、テクスチャやヴィネットの後加工に対応した他、ボケ味の調整、テキストやスタンプの追加が行なえるなど、フィルター系と多機能編集系のまさによいとこ取りをしたようなアプリだ。

インタフェースも使いやすくまとめられているほか、マニュアルが用意されているなど、初心者でも安心して利用できる点を評価したい。

本アプリは無料版も公開されているので、まずはそちらを試してみるとよいだろう。

飯塚直