フォトアプリガイド:【iOS】FotometerPro

〜モノとして愛でたい露出計アプリ
Reported by 本誌:鈴木誠

 今回は「FotometerPro」というiOS用の露出計アプリを紹介したい。執筆時の価格は85円。iOS4.1以降のiPhone/iPad/iPod touchに対応する。筆者はiPhone 4で試用した。

FotometerPro

 一言で説明するなら、端末の内蔵カメラを用いた簡易な露出計である。端末の内蔵カメラを利用する露出計アプリは他にもあるが、アプリでありながら「モノ」を強く意識させられるデザインに注目した。

 初回起動時には革のケースから露出計を取り出すようなアニメーションが表示され、使う前から気分を盛り上げてくれる。単体露出計を片手に、町中の光を測りまくった日々を懐かしく思い出すという方もあるかもしれない。

同アプリの起動画面。露出計を取り出すかのようにスクロールする使用例。ここではISO64・F32に設定している。シャッター速度の針は8秒を示した

 使い方は、画面左上の小さな窓(カメラのスルー画)を見ながら露出を測りたい部分に端末を向け、感度と絞りのダイヤルを設定し、下側のシャッタースピードを読み取るだけ。実にシンプルだが、シャッタースピードを示す針がアナログライクな動きで目を楽しませてくれる。左下の小さなダイヤルで露出補正の設定も可能だ。

 加えて、シャッタースピードが1秒より長い場合はタイマー機能を利用できる。ハッセルブラッドから自作のピンホールカメラまで、と用途を謳う同アプリらしい機能かもしれない。メイン画面のtimerボタンを押すとカウントダウンタイマーの画面に遷移し、シャッターを開けると同時にスタートスイッチを押すとカウントダウンを開始する。シャッターを閉じるタイミングはダイアログのほかに音と振動(任意)で教えてくれる。

カウントダウンタイマーの画面。設定値などが下に表示される時間になると画面表示のほか、任意でアラームやバイブ機能で知らせる

 あと細かなポイントだが、メイン画面のダイヤル下部に「reflected」(反射光式)と「incident」(入射光式)のモードを選ぶスイッチがある。単に端末の外側のカメラと内側のカメラを切り替えるだけなのだが、それを露出計の言葉に喩えるセンスが秀逸。アイコンのデザインもよいので、ホーム画面に置いて“アナログ派”を主張したくなる1本だ。



本誌:鈴木誠

2011/11/7 00:00