写真展

中筋純写真展「流転 福島 Times & Seasons」

(新宿西口プロムナード・ギャラリー)

3.11より4年。

人間の大地がその活動を止めたあとには、野生がその沈黙の帳をあける。

アスファルトを割る名もなき草に建物を覆いつくす千手の蔓草、そして路地を跋扈するイノシシの群れ…。

我々が築き上げた文明に対し野生は余りにも無関心にその領域を拡大する。

だがその脇には野生に抗うかのごとく積み上げられたフレコンバッグが黒き鈍光を発する。

福島県浜通り――――

流転する季節の光景はあなたに何を語りかけるのか…?

(写真展情報より)

会場・スケジュールなど

  • ・会場:新宿西口プロムナード・ギャラリー
  • ・住所:東京都新宿区西新宿1-9
  • ・会期:2015年7月18日土曜日~2015年8月1日土曜日
  • ・時間:8時~21時(初日は15時~、最終日は11時まで)

作者プロフィール

1966年和歌山県生まれ。東京外国語大学中国語学科卒業。出版社勤務と平行して写真技術を習得。1995年中筋写真事務所設立。ファッション、舞台、映画、ドキュメンタリーの雑誌&広告企画で撮影を担当する傍ら日本の産業遺構にスポットを当て作品制作。2007年10月産業遺構としてチェルノブイリを取材開始するも、放射能汚染にて22年後もなお沈黙を続ける都市空間に衝撃を受け、その後6度に渡り訪問、数々の作品を残す。2011年の福島原発事故には無人と化した街々の発する静かなメッセージを季節の変化に寄り添って記録している。その詩的な写真表現はドキュメンタリー写真を超越した一葉の美しい絵画のようでもある。

(本誌:河野知佳)