写真展
松野良則写真展「blinkers」
(ニコンサロン)
Reported by(2014/8/14 00:00)
山砂は、コンクリートの材料になる。
現在、千葉県の中西部には、良質な山砂の採掘場やその跡地が多数点在している。
山砂の需要は、首都圏の高層ビルやインフラの整備、東京湾の埋め立てなどで、昭和40年代前半から加速していき、後半には採掘のピークを迎え、開発により、私たちの生活は豊かさや便利さを享受することになった。
一方で、千葉県中西部の採掘によって富津市の浅間山丘陵(標高204メートル)は完全に消滅し、その他多くの山砂も次々に採掘され、各所で森林を失った地表むき出しの褐色の土地が現れている。
「ここまでやるのか?」
作者はこれらの撮影を通して、人間の営為に圧倒されてしまった。
過去、私たちが選択した豊かさを求める“経済優先”の行為、行動は、競走馬を爆走させることを想起させる。埋蔵資源の枯渇した跡地や採掘場は、その代償的景観である。
(*blinkers:競走馬に装着し、視野を制限する馬具)
カラー45点。
(写真展情報より)
- ・会場:銀座ニコンサロン
- ・住所:東京都中央区銀座7-10-1 STRATA GINZA(ストラータギンザ)1階・2階
- ・会期:2014年1月15日水曜日~2014年1月28日火曜日
- ・時間:10時30分~18時30分(最終日は15時まで)
- ・休館:会期中無休
- ・会場:大阪ニコンサロン(2014年8月14日追記)
- ・住所:大阪府大阪市北区梅田2-2-2ヒルトンプラザウエスト・オフィスタワー13階
- ・会期:2014年8月28日木曜日~2014年9月3日水曜日
- ・時間:10時30分~18時30分(最終日は15時まで)
- ・休館:会期中無休
- ・入場:無料