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ジッツオのトラベラー三脚がモデルチェンジ

独創的なセンターボール雲台も同時発表

マンフロット株式会社は、GITZO(ジッツオ)ブランドのセンターボール雲台およびトラベラー三脚をモデルチェンジ。10月29日に発売する。

いずれも、高級三脚ブランドGITZOの新製品。スペックに現れない操作感や確実性を重視したという、GITZOらしいコンセプトの製品となっている。

センターボール雲台

一般的な円柱型のセンターボール雲台(いわゆる自由雲台)と異なり、下方にくびれた特異なスタイルを特徴とする。

ラインナップ・希望小売価格は次の通り。価格はいずれも税別。

センターボール雲台トラベラー1型QD「GH1392TQD」・4万9,000円
センターボール雲台1型QD「GH1382QD」・5万7,000円
センターボール雲台3型QD「GH3382QD」・6万9,000円

発売日は、GH1382TQDとGH1382QDが11月27日、GH3382QDが2016年1月27日。

センターボール雲台トラベラー1型QD「GH1382TQD」
センターボール雲台1型QD「GH1382QD」
センターボール雲台3型QD「GH3382QD」

今後、GITZOのセンターボール雲台はこの3モデルに集約され、いままでのラインナップは置き換えられるとのこと。センターボール雲台のリニューアルは2008年以来となる。

組み合わせが想定されるGITZO三脚は次の通り。

GH1382TQD:トラベラー三脚0型・1型
GH1382QD:トラベラー三脚2型、マウンテニア三脚0型・1型
GH3382QD:マウンテニア三脚2・3型

いずれもトラベラー三脚での利用を考慮した小型ボディに、クラスを超えた大きなボールを組みわせることに成功。これを可能にしたのがユニークな形状の本体だ。上から見ると三角形をしており、閉じたトラベラー三脚の脚の間にぴったり収まるようになっている。それもあって本体下部が細くなっているが、硬質なアルミ素材を使用することで耐久性を担保したという。

ギクシャクする動きをなくすため、ボールの表面処理には二硫化タングステンを使用。、自動車のエンジンやベアリングなどで使用されるもので、従来のPTFEコーティングより、さらになめらかな動作が可能になったという。

ボールがなめらかになった反面、今まで以上に効率的なロック機構が必要になった。硬質な素材を使用した新ロック機構は、最小限の力でブレなくロックを固定できるという。

本体下部には独立型のパンロックも装備。パノラマ撮影や、水平調整がやりやすくなる。

中位モデルのGH1382QDと上位モデルのGH3382QDには、ボールロックノブの内側にフリクションコントロールを搭載。ボールのロックとは別に機能する。

前モデルとも、クイックリリースシステムを装備した。GH1382TQDとGH1382QDには、新タイプのショートプレート(GS5370SD)が。最上位モデルGH3382QDには標準プレート(GS5370D)が付属する。ともにアルカスイス互換となっている。

GITZOらしさを強調する凹凸した表面「ノアール・デコール」も健在だ。

3モデルの雲台高・自重・最大耐荷重は次の通り。

センターボール雲台トラベラーGH1382TQD:10.4cm・0.39kg・11kg
センターボール雲台GH1382QD:11.2cm・0.5kg・14kg
センターボール雲台GH3382QD:12.6cm・0.77kg・18kg

GH1382QD
GH3382QD

トラベラー三脚

縮めた脚部を逆側180度に折りたたみ、雲台込みの縮長を短くすることに成功した、いわゆる「トラベラー三脚」を最初にリリースしたのがGITZO。そのGITZOのトラベラー三脚がモデルチェンジした。

ラインナップ・メーカー希望価格は次の通り。価格は税別。

トラベラー三脚0型4段「GT0545T」・10万円
トラベラー三脚1型5段「GT1555T」・11万5,000円
トラベラー三脚1型4段「GT1545T」・11万円
トラベラー三脚2型4段「GT2545T」・13万2,000円

発売日はすべて10月29日。

トラベラー三脚0型4段「GT0545T」
トラベラー三脚1型5段「GT1555T」
トラベラー三脚1型4段「GT1545T」
トラベラー三脚2型4段「GT2545T」

モデルチェンジに際し、マウンテニアと同じくカーボンチューブを「Carbon eXact」に変更。HM(ハイモジュラス)カーボンを含む構成とし、チューブ径も大きくなった。1型5段タイプの場合、最下段の脚部は40%太くなっている。

ロック機構も一新されている。新しい「トラベラーGロック」は、従来よりコンパクトな脚ロックとすることで伸縮率を高めた。また、人間工学的デザインをもとにしたくぼみを設けることで、すべての脚ロックを握り込んだまま一気に緩めるたり締めたりすることが可能だ。

石突きも交換可能になった。0型と1型の石突きはいままでにない平型をしている。2型はスパイクへの変更が可能だ。

新たにショルダーストラップが付属するようになった。本体にストラップ取り付け用ホールを備えている。三脚用ストラップとしては珍しく、縦吊りも可能だ。

開脚角度は2段階。ローアングル用にショートポールを標準で装備する。

以下は、それぞれの全伸高・最低高・格納高・脚段数・自重・最大耐荷重。

トラベラー三脚0型4段「GT0545T」:122.5cm・20cm・36.6cm・4・0.9kg・10kg
トラベラー三脚1型5段「GT1555T」:138cm・20cm・35.5cm・5・1.03kg・10kg
トラベラー三脚1型4段「GT1545T」・153cm・22cm・42.5cm・4・1.06kg・10kg
トラベラー三脚2型4段「GT2545T」・154.5cm・22cm・44.5cm・4・1.34kg・12kg

左が従来のロック、右が新トラベラーGロック。
石突きの違い。左が0型・1型、右が2型。
ショルダーストラップが標準で付属する。

トラベラー三脚キット

トラベラー三脚と新しいセンターボール雲台のキットも用意される。発売はいずれも11月27日。価格は税別。

GT0545T+GH1382TQD(13万5,000円)
GT1555T+GH1382TQD(15万円)
GT1545T+GH1382TQD(14万5,000円)
GT2545T+GH1382QD(16万8,000円)

GT0545T+GH1382TQD
GT1555T+GH1382TQD
GT1545T+GH1382TQD
GT2545T+GH1382QD
GT1555T+GH1382TQD

トラベラー一脚

2型の新トラベラー三脚をベースにした一脚も用意される。

2型6段トラベラー「GM2562T」がそれで、発売日は11月27日。希望小売価格は4万5,000円(税別)。

(本誌:折本幸治)