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Adobe Photoshop CCに「遠近法ワープ」「3Dプリント」など追加

30日間体験版を再度利用可能に

 アドビシステムズは16日、「Adobe Photoshop CC」の新機能アップデートを提供開始した。バージョン番号は14.2。これに伴い、すでにPhotoshop CCの体験版を利用したことのあるユーザーも、再度30日間の試用が可能になった。

 新機能の「遠近法ワープ」は、周辺に影響を与えずに画像の特定部分の遠近感を調整できるという機能。望遠写真を広角写真(その逆も可)にするなどの変更も可能としている。

 操作の手順としては、画像内の遠近感を調整したい部分にガイドを合わせ、「ワープ」ツールに持ち替えてポイントを動かすと、写真の視点はそのままに選択部分を3D的に動かせる。

画像の調整したい部分にガイドを合わせる
「ワープ」ツールでポイントをドラッグすると、元の遠近感を保ったまま変形する

 また、背景写真にオブジェクトを合成する際にも、オブジェクトのパースを容易に調整して馴染ませることができるようになった。

背景に重ねる車両の画像にガイドを配置
ワープツールで変形して馴染ませる

 「3Dプリント」は、3DコンテンツをPhotoshopツールでデザイン・改良し、プリント可能な3Dモデルを仕上げられるという機能。使い慣れたツールが3D対応することで、既存Photoshopユーザーであるグラフィックデザイナーやクリエイターに向ける。プリントの失敗も正確なプレビューで未然に防げるとしている。

3Dコンテンツを読み込み、テクスチャを置き換えたところ(Extendedで従来からあった機能)
メニューに「プリント設定」が加わっている。ローカルのプリンターへの出力では、選択した機種に最適化されるという。
プリントプレビューでは支えの部分(スキャフォールディング)を確認できる。
Shapeways.comでのおおよその価格も確認可能。

 そのほか、「リンクされたスマートオブジェクト」をPhotoshopで扱えるようになった。

 また、Creative Cloudと連携したコミュニティの「Behance」では、これまで日本語版で直接書き出しができなかったが、今回のアップデートで可能になったという。

 Photoshop CCは、クラウドサービス「Adobe Creative Cloud」のメンバーのみにサブスクリプション形式で提供されるソフト。料金は月額8,000円(年間契約で月額5,000円)。Photoshop CS3以降の製品を所有するユーザーには、Lightroom 5とPhotoshop CCのみを月額1,000円で利用できる年間契約プランも提供している(本稿執筆時点)。

(本誌:鈴木誠)