東証、オリンパス株を「監理銘柄(確認中)」に指定

~四半期報告書を期限までに提出できない見込み

 東京証券取引所は10日、オリンパス株式会社の株式を「監理銘柄(確認中)」に指定したと発表した。同日オリンパスが発表した「中間期決算を期限(10月14日)までに提出できない見込み」との内容を受けての措置。

 東証によれば四半期報告書を法定提出期間の経過後1カ月以内(12月14日まで)に提出しなかった場合、同株式は上場廃止になるという。オリンパスは、「12月14日までに四半期報告書を提出できるよう最大限努力する」としている。

 「監理銘柄(確認中)」は、上場廃止の恐れを投資者に注意喚起するためのポスト。オリンパスは現在、市場第一部(東証一部)に上場している。

 現在オリンパスが設置した第三者委員会が一連の企業買収金額を巡っての損失先送り問題を調査しており、オリンパスでは第三者委員会の調査結果を待って四半期報告書を提出するとしている。

 オリンパスによれば、当該の損失先送りは1990年代頃から行なっていたという。

【2011年11月10日追記】

 日本経済新聞社は同日、「監理銘柄(確認中)」に指定されたオリンパスについて、日経平均株価の構成銘柄として当面維持すると発表した。同じくオリンパスが含まれる日経株価指数300および、日経500種平均株価についても同様の扱いとする。

 日経新聞社では、監理銘柄になった場合は原則として銘柄除外の検討対象にしている。オリンパスについては、決算開示の状況などを見極めた上で銘柄を入れ替えるかどうか後日決定するとしている。




(本誌:武石修)

2011/11/10 16:57