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ソニー、Aマウントカメラ「α77 II」を国内発表

AF性能が向上。世界最多の79点位相差AFセンサーを搭載

 ソニーは、Aマウントのレンズ交換式デジタルカメラ「α77 II」を6月6日に発売する。価格はオープンプライス。店頭予想価格はボディのみが税別13万5,000円前後、標準ズームレンズ「DT 16-50mm F2.8 SSM」が付属するキットが税別19万円前後の見込み。

 2011年10月に発売した「α77」の後継モデル。新たにAF性能を大幅に向上させた。中級モデルで、ハイアマチュア層をターゲットにする。引き続きトランスルーセントミラーテクノロジーを採用した。海外では5月1日に発表済み。

 新開発の79点(うち15点クロス)位相差AFセンサーを搭載し、高い被写体捕捉性能を発揮するという。79点は、専用位相差センサーを搭載するデジタルカメラで最多としている。中央の1点はF2.8光束対応の高精度センサーとなっている。なお、従来機の測距点は19点(うち11点クロス)だった。

 選択した測距枠から被写体が一時的に外れても、周辺の8点の枠を使用して被写体を補足する機能を新搭載した。併せて、ロックオンAF時にロックオンするAF枠とその開始位置をフォーカスエリアモードから選択できるようになった。

 さらに、斜めの顔にも対応する「瞳AF」機能、ピント位置を一定の範囲内にコントロールすることで被写体前後の物体にピントが合うことを防ぐ「AFレンジコントロール」機能、AF追従感度を5段階から選択できる機能、従来の「レリーズ優先」モードと「フォーカス優先」モードのバランスを取った「バランス重視」設定などを新たに搭載した。

 Aマウントの上位モデル「α99」と異なり、像面位相差AFセンサーは搭載していない。

 連写速度は、中級機としては比較的高速な12コマ/秒(最大60コマまで)を従来機から引き継いでいる。最高シャッター速度は1/8,000秒。最高同調速度は1/250秒。シャッター耐久回数は約15万回。

 撮像素子はAPS-Cサイズの有効2,430万画素Exmor CMOSセンサー。画素数は前モデルと同じ。オンチップレンズはギャップレス構造となっている。最高感度は前モデルのISO16000からISO25600に向上した。マルチショットNR使用時には最高ISO51200での撮影も可能。

 画像処理エンジンはα7R/α7などと同じBIONZ Xを採用。これにより、輪郭強調を抑えながら自然な立体感を再現するという「ディテールリプロダクション技術」、絞り込み時の解像感を高める「回折低減処理」、解像感を維持したままノイズを低減する「エリア分割ノイズリダクション」といった機能が利用可能になった。

 ボディはマグネシウム合金製。防塵防滴に配慮した設計とした。Wi-FiおよびNFC機能も備える。

 操作面では最大3セットのカスタム登録機能、11ボタン・53項目のカスタマイズ機能、α7と同じクイックナビプロやFnボタンの装備といった点が進化している。

 EVFは、約236万ドットの0.5型有機ELパネルを採用。液晶モニターは約123万ドットの3型で、3軸チルト式。

3軸チルト式の液晶モニターを採用した
内蔵ストロボをポップアップさせたところ
キットレンズのDT 16-50mm F2.8 SSMを装着したところ
70-200mm F2.8 G SSM IIを装着したところ

 AVCHD Ver.2.0のフルHD動画なども記録できる。静止画のみHDMIまたはWi-Fi経由で対応テレビに4K解像度で出力できる。

 記録メディアはSDXC/SDHC/SDメモリーカードおよびメモリースティックPROデュオなど。

 電源はリチウムイオン充電池「NP-FM500H」。撮影可能枚数はファインダー使用時が約410枚、液晶モニター使用時が約480枚。

 外形寸法は約142.6×104.2×80.9 mm、本体のみの重量は約647g。バッテリーと記録メディアを含む重量は約726g。

(本誌:武石修)