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【CP+】ニコン、「Nikon1」「COOLPIX」新モデルをアピール

貴重なレンズが並ぶNIKKOR 80周年展示も

 CP+2013でニコンは、体験コーナーと写真家によるセミナーを中心としたブース展開をしており、来場者に積極的にニコン製品を知ってもらう方向性のブースとなっていた。

 ニコンは、CP+2013に向けて、コンパクトデジタルカメラ「COOLPIX S9500」「COOLPIX S9400」「COOLPIX S6500」「COOLPIX S5200」「COOLPIX S31」「COOLPIX L28」を発表。S9500は光学22倍ズームレンズ、GPS、無線LANを内蔵しながらコンパクトに仕上げた製品で、背面には3型有機ELディスプレイを搭載している。S9400はGPSや無線LANがなく、光学18倍ズームに抑えた姉妹機だ。

COOLPIX S9500
GPSと無線LANを内蔵
再生画面でOKボタンを押すだけでエフェクト適用画面になるクイックエフェクトを搭載

 S6500は、光学12倍ズームで無線LANを内蔵。S5200は光学6倍ズームで無線LAN内蔵といった具合に、新製品では一気に無線LAN内蔵機種を拡大している。

COOLPIX S6500
COOLPIX S5200

 S31は子供でも使いやすいように配慮した大型ボタンや分かりやすいインタフェース、約1.2mの高さから落としても壊れない耐衝撃性、水深5mまでの防水、-10度までの耐寒性能といったタフネス性能も備えている。L28は、光学5倍ズームを搭載したシンプルモデルだ。

COOLPIX S31

 超高倍率ズームレンズを搭載したレンズ一体型機では、「COOLPIX P520」「COOLPIX L820」を用意。

 P520は35mm判換算で24-1000mm相当の光学42倍ズームレンズ、バリアングルタイプの液晶モニター、GPS機能を搭載。

COOLPIX P520
液晶モニターはバリアングル式
光学42倍の高倍率ズームレンズを採用

 L820は35mm判換算で22.5-675mm相当の光学30倍ズームレンズを搭載している。EVF非搭載のベーシックな高倍率機となっている。

COOLPIX L820
液晶モニターは固定式だが、全体的なデザインはP520と似通っている
P520より倍率は抑えめとはいえ、光学30倍ズームを搭載

 タフネスモデル「COOLPIX AW110」では、水深18mまでの防水、約2mまでの耐衝撃、-10度までの耐寒性能を備え、高度・水深・気圧表示・記録、GPS、無線LANといった機能を備え、光学5倍ズームも搭載している。

COOLPIX AW110
GPSロガー機能も搭載する
無線LANも内蔵。各種センサーで気圧なども表示できる

 レンズ交換式のミラーレスカメラ「Nikon 1」シリーズでは、2月7日に発売が決まった「Nikon 1 J3」「Nikon 1 S1」を展示。

 Nikon 1 J3は高速連写や高速AF、シリーズ最小のコンパクトボディを実現しており、金属外装を含めて上位モデルとして位置づけられる。

Nikon 1 J3
さらにコンパクトボディとなったNikon 1 J3。ボディカラーはこのベージュを含めて5色で、キットレンズは同色のカラーリングになる。レンズは「小型10倍ズームキット」に付属する「1 NIKKOR VR 10-100mm F4-5.6」

 Nikon 1 S1は、コンパクトデジカメからのステップアップユーザーを想定して低価格化を図り、モードダイヤルを省くなどのUIも工夫したモデル。後述する体験コーナーを含めて、操作性とコンパクトさ、高速のAFや連写をアピールしていた。

Nikon 1 S1
基本的にはオート撮影を想定したUI。カラーはこのレッドを含む5色。レンズは「標準ズームキット」の「1 NIKKOR VR 10-30mm F3.5-5.6」

 新製品に加えて体験コーナーを充実させたのが、今回のニコンブースの特徴。一眼レフカメラD600の高感度性能、D800の高解像度、Nikon 1の高速AFなど、実際にカメラを手にとり、撮影を通じて性能を体験できるコーナーが複数設けられている。メモリカードを持っていけば、作例データはそのまま持ち帰れるので、画質を確認したい人は試してみるといいだろう。

カメラとレンズの双方の試写ができる体験コーナーが充実

 無線LAN機種が拡大するとともに、ニコンではこれまで「my Picturetown」というサービス名だったオンラインアルバムサービスを変更。「NIKON IMAGE SPACE」とブランド名を変えたほか、速度やUIの改善をした。無料会員は2GB、ニコンのカメラ製品ユーザーは20GBの容量を提供する形になっており、ニコン製品のユーザーに対するメリットを強調する形になっている。

NIKON IMAGE SPACEと、無線LANによる連携機能の紹介

 また、今年はニッコールレンズ80周年ということで、それを記念した展示も設けられている。最初のNIKKORブランドのレンズから、現行機種までを並べ、現行レンズ全機種が並んでいる姿は圧巻。

 ほかにも現行レンズをプロのカメラマンに手渡し、そのレンズにふさわしい写真を撮ってもらった作例の展示もあり、詳細な撮影情報もあわせて掲示されているので、写真の勉強にもなる展示となっていた。

 さまざまな製品を実際に触れて、体験してもらうことで、ニコン製品ユーザーの裾野拡大を狙ったブースといった印象だった。

新レンズの「AF-S NIKKOR 18-35mm F3.5-4.5G ED」はレンズコーナーに置いてあり、実際に操作を試せる
こちらは「AF-S NIKKOR 800mm F5.6 E FL ED VR」。「AF-S TELECONVERTER TC800-1.25E ED」が装着された状態で、望遠レンズの試写コーナーに設置されていた(撮影:編集部)
ニッコールレンズ80周年を記念した展示も。最初のNIKKORレンズから現行のレンズまでが紹介されている
現在発売されている現行レンズは全種類が並べられている
貴重なオールドレンズも一部が並べられている
エプソンの協力でプリントされた4×3.5mの巨大写真も出展。D800Eの画像で、35mm判のデジタル一眼レフでも中判デジタルに匹敵する画質であることをアピール
レンズごとの特徴が垣間見える作例も展示
東芝の84V型4Kテレビ(未発売)が展示してあり、4Kテレビによる写真閲覧の新しい方向性も取り上げている

(小山安博)