コダック、初期のデジタルカメラを日本カメラ博物館に寄贈


 コダックは4日、デジタルカメラの初期モデルを日本カメラ博物館に寄贈した。

左からDCS100、DCS200、EOS-DCS(撮影:豊田堅二氏)4日に開催した贈呈式では、コダック代表取締役の松浦規之氏(右)が日本カメラ博物館 館長の森山真弓氏(日本カメラ財団 理事長、左)にカメラを手渡した(撮影:豊田堅二氏)

 寄贈するのは「DCS100」(1991年発表)、「DCS200」(1992年発表)、「EOS-DCS」(1995年発表)の3機種。イーストマン・コダック デジタルカメラ開発研究部門ディレクターのケン・パルルスキー氏と日本カメラ博物館運営委員の市川泰憲氏が、CP+2011で会談した際に寄贈のアイデアが出され今回実現した。

 DCS100はニコンの銀塩カメラ「F3」をベースに、コダックが開発した130万画素CCDセンサーを搭載したモデル。200MBのHDDを内蔵した「スキャナー・イメージトランスミッター」とのセットで発売した。価格は2万~2万5,000ドル。1999年4月に生産を終了するまでに世界で987台を販売した。正式名称は「DCS」だが、翌年「DCS200」が登場すると市場では「DCS100」と呼ばれるようになった。

 DCS200はニコンの銀塩カメラ「8008S」をベースに、CCDセンサーを組み込んだ世界で初めての一体型モデル。DTP市場向けで、1994年に生産を終了するまでに世界で3,240台を販売した。

 EOS-DCSはキヤノンの銀塩カメラ「EOS-1N」をベースに、CCDセンサーを組み込んだモデル。キヤノンと共同で開発、販売を行ない、世界で1,000台以上を販売した。

 日本カメラ博物館の住所は、東京都千代田区一番町25番地 JCII一番町ビル 地下1階。開館は10時~17時。月曜休館(月曜日が祝日の場合は、翌日の火曜日)。




(本誌:武石修)

2011/4/6 00:00