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江ノ電で行くタムロン「18-270mm VC PZD」体験撮影会レポート


 タムロンは、同社が2010年12月に発売した高倍率ズームレンズ「18-270mm F3.5-6.3 Di II VC PZD」(Model B008)をブロガー向けに貸し出し、講師とともに撮影を行なう体験撮影会「ぶらり一本、鉄道の旅」を30日に開催した。

 WillViiが運営する「みんぽす」経由で参加者を募集したもので、ブロガー向けのイベントはタムロンで初の試みという。同撮影会には11名が参加した。

18-270mm F3.5-6.3 Di II VC PZD 参加者の多くがデジタル一眼レフカメラを持参。貸出機の18-270mm F3.5-6.3 Di II VC PZDとともに街へ出た
ディスカッションや撮影のポイント解説など、終始和やかな雰囲気で進行

 講師は鉄道写真家の広田泉氏と森由梨香氏。当日は鎌倉商工会議所(神奈川県鎌倉市御成町)に集合し、午前中に18-270mm F3.5-6.3 Di II VC PZDの技術解説などを実施。講師によるトークディスカッションのあと、実際に屋外へ出て撮影を行なった。

鉄道写真家の広田泉氏。自身が撮影した撮り方ガイド冊子を手に、撮影の心得などを解説 “森てちゅ子”こと森由梨香氏。モデル・タレントとしても活躍しており、昨年のCP+2010ではブースコンパニオンを務めていた。貨物列車の編成写真を撮るのが好きという

 18-270mm F3.5-6.3 Di II VC PZDの技術解説では、2008年9月発売の従来モデル「AF 18-270mm F3.5-6.3 Di II VC LD Aspherical [IF] Macro」(Model B003)比で24%という小型軽量化を実現したポイントや、AF作動の静音・高速化技術を紹介した。

タムロン マーケティング・コミュニケーション室の市川氏が解説を行なった 従来モデルとのサイズ比較

 AFは駆動ユニットを従来のDCモーターからピエゾ素子の運動を利用した「Piezo Drive」(PZD)に変更したことにより、これまでより静かで高速なAFを実現したという。同社によると、これまで採用していたDCモーターの軸回転数は1万rpmと高速で、減速時にギアの駆動音が発生していたという。

 新たに採用するPiezo Driveの原理は、長さ30mmほどのピエゾ(圧電)素子に約70KHzの交流電流を加えることで、回転子を引っかくように運動させるというもの。

Piezo Drive(PZD)駆動ユニット 従来のDCモーター
Piezo Driveの特徴 Piezo Driveの仕組み。電流を加えると棒状の素子がS字に曲がり、回転子を引っかく運動が発生する

 また、レンズの小型軽量化には、手ブレ補正機構「VC」ユニットの小型化も貢献。フィルター径は72mmから2サイズ小さい62mmになった。重量も550gから450gに軽量化。従来モデルは「女性には重い」との意見があったという。

手ブレ補正機構「VC」にユニットも小型化。フィルター径62mmの実現に貢献している シャッタースピード4段分という補正効果を継承した

 トークディスカッションでは、広田氏が自身の撮影スタイルなどを踏まえ、高倍率ズームレンズを用いた撮影のポイント解説を行なった。

 広田氏は、高倍率ズームレンズを効果的に使用するポイントとして「広角の写り・望遠の写り」を意識することを強調。画角によって背景の大きさが変わる点を意識するなど、ズーム操作だけに頼らず足を使って撮影することが大切と話した。

 また、手ブレ補正機構「VC」のメリットを説明する上で、現行のVCは流し撮りでの誤検知が少なくなっているとの感想を述べた。そのため、流し撮りでフレーム内に写り込む人の顔や自動車のナンバープレートなどを消すテクニックを積極的に使えるようになったという。

 鉄道撮影のポイントとしては、近年採用が広がっているLED式の行先方向幕も挙がった。速いシャッタースピードではLEDの表示が欠けてしまい、被写体ブレとの兼ね合いで撮影が難しくなったという。

 広田氏によると、江ノ電のLED表示は1/160秒で撮影できるが、都電荒川線では1/60秒以上でないと欠けてしまうという。一方でJR東日本の特急列車「スーパーひたち」の車両は1/1,000秒でも表示が欠けず不思議だという広田氏に対し、「あの車両は新しいタイプのLEDだから欠けない」と森氏が説明するシーンもあった。

 最後に広田氏は「最高のテクニックは『安全』です」と強調。江ノ電は禁止区域に冠してグレーゾーンが多い路線で、熱中するあまり危険な撮影とならないようアドバイスしていた。

鉄道写真家ならではの経験やアドバイスを参加者に伝えていた

 撮影は鎌倉駅からスタート。江ノ島駅周辺、鎌倉高校駅前などを経て、長谷、極楽寺と周り、自由撮影の時間を設けたあと、日が沈み始めるころに鎌倉高校駅前で再集合・撮影ののち解散となった。

撮影会は鎌倉駅からスタート 参加者には江ノ電の一日乗車券を配布
車止めの後ろから入線する江ノ電を狙う 場所ごとに主な撮影ポイントを紹介し、移動まで自由撮影というスタイル

 全員が初対面という参加者には女性も多く、一眼レフカメラを初めて手にしたという方や、時刻表を愛読する“時刻表鉄”という方、日頃からブログに写真を載せているという方まで幅広く参加。各撮影場所で講師からのアドバイスも受けながら、時間いっぱいまで思い思いに撮影を行なっていた。

江ノ島駅周辺での撮影シーン 周囲の安全を確認しつつ、撮影のアドバイスを行なう広田氏
森氏も参加者とともに撮影
最終地点の鎌倉高校駅前では夕日の撮影も楽しめた

 今回の体験記と撮影画像は、参加者各自がブログに掲載するほか、一部の写真は2月9日からパシフィコ横浜で開幕する「CP+2011」のタムロンブースで紹介される可能性があるという。同ブースでは、可能であれば今回のイベント参加者にステージに上がってもらい、広田氏、森氏に加え、鉄道フォトライターの矢野直美氏とともに鉄道談義を繰り広げる催しも計画しているという。

 タムロンの担当者は、「今回の新製品体験イベントをきっかけに、皆さんが2月の『CP+2011』にも足を運んでもらえれば」と話していた。



(本誌:鈴木誠)

2011/1/31 16:03