ソニー、「Exmor R」や大型CMOSセンサーなどの生産力を増強


 ソニーは1日、裏面照射型や大型のCMOSセンサーの生産能力を増強すると発表した。需要が高まっているコンパクトデジタルカメラやスマートフォンなどの市場に向ける。併せて、レンズ交換式デジタルカメラ向けセンサーの生産能力も強化する。

ソニーセミコンダクタ九州 熊本テクノロジーセンターソニーセミコンダクタ九州の生産拠点(海外拠点は除く)

 ソニーセミコンダクタ九州の熊本テクノロジーセンター(熊本テック、熊本県菊池郡)において、CMOSイメージセンサー「Exmor」と裏面照射型CMOSイメージセンサー「Exmor R」のウエハー加工設備などを増強する。2010年度下半期から2011年度にかけて約400億円を投資する。

 これにより、熊本テクノロジーセンター内には設備をフル実装した状態になる。300mmウエハーの処理枚数は、これまでの1万8,500枚/月から2万5,000枚/月(うち、イメージセンサー用は2万2,500枚/月)に向上する。

 Exmor Rについても、2010年末から長崎テクノロジーセンターで300mmウエハーラインによる量産を開始する。Exmor Rは、2009年からソニーセミコンダクタ九州の長崎テクノロジーセンター(長崎テック)で200mmウエハーによる量産を開始している。

 ソニーでは2010年度の半導体売上を、前年度比約4%増の5,100億円と見込む。そのうちイメージセンサーの構成比は47%と予想している。(いずれも7月時点の予測)




(本誌:武石修)

2010/9/1 16:40