カシオと凸版印刷、有機ELなど中小型ディスプレイ事業で新会社


 カシオ計算機株式会社と凸版印刷株式会社は6日、中小型ディスプレイ事業での協業に合意したと発表した。両社で共同開発を行なっていた有機ELディスプレイの早期量産化を目指し、カシオが2010年2月末までに100%出資の新会社を設置する。既存の中小型TFT液晶ディスプレイに有機ELのラインナップを加えることで、中小型ディスプレイ事業の競争力を強化し、新展開を図る考え。

 新会社では、カシオの有するTFTによる有機EL駆動技術および中小型TFT液晶ディスプレイ事業関連技術・製造設備と、凸版印刷の微細加工技術を用いて、有機ELディスプレイの早期量産化ならびに用途開発を行なう。カシオの既存顧客を中心に早期の販売開始を目指すとしている。

 なお中小型TFT液晶ディスプレイについては、引き続きカシオのHAST技術を用いた製品の開発・販売を行なう。

 新会社は2010年4月1日にカシオの中小型TFT液晶ディスプレイ事業、有機EL開発の設備・人員、ならびに高知カシオ株式会社の全株式を承継する。その上で、同日を目標として新会社の株式の80%をカシオから凸版印刷に譲渡する予定。

 新会社の概要は下記の通り。

  • 商号:未定
  • 所在地:未定
  • 代表者:大野一郎(現カシオ執行役員 デバイス事業部長)
  • 事業内容:有機ELとTFT液晶ディスプレイの研究、開発、製造、販売
  • 事業開始日:2010年4月1日予定
  • 決算期:3月31日
  • 売上目標:初年度約350億円
  • 従業員数:約600名(連結)

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2009/11/6 18:38