富士フイルム、ピクトログラフィー用写真材料の販売終了を前倒し


ピクトログラフィー4500Nを使用したi-ColorQC RGB PRINTシステム(2004年の電塾「大勉強会」で)

 富士フイルムは22日、ピクトログラフィー用材料と一部保守用品の販売終了を前倒しすると発表した。2014年3月までの供給予定を取りやめ、ドナーおよび受像紙の供給を2011年3月で終了する。

 ピクトログラフィーは、レーザー露光熱源増転写方式を採用する業務向けの銀塩プリンター。専用のトナーと受像紙を用いるシステムで、その高画質から多くの写真店などに導入されている。パソコンからの制御や、ネットワーク対応を果たした機器も存在した。

 しかし富士フイルムは、「販売量減少による安定供給が困難」などの理由から、2006年6月にピクトロ機器販売の終了を発表。ピクトログラフィー4500/4500N、ピクトロマイティA3SPなどの販売を終了すると同時に、材料・保守部品についての販売終了時期をアナウンスしていた。

 今回富士フイルムは、販売終了について、ドナーと受像紙を2011年3月、一部保守部品を2012年3月と前倒しした。また、今後の発注については、2010年4月以降の必要数をまとめて発注するよう呼びかけている。具体的には、最終まとめ発注数量の内示を2009年8月末、最終まとめ発注を2010年2月としている。詳細を2009年11月頃に案内するという。

 富士フイルムは代替システムとして、昇華型プリンター(ASK-2000、ASK-4000)、インクジェットプリンター(ドライラボ・カレイダ)、銀塩プリンター(フロンティア)などの提案が可能としている。

(本誌:折本幸治)

2009/6/23 12:49