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富士フイルム、「X-T2」「X-Pro2」に33項目のアップデートを含む新ファームウェアを予告

3月と5月の2回に分けて公開

FUJIFILM X-T2

富士フイルム株式会社は、ミラーレスカメラ「X-T2」と「X-Pro2」の新ファームウェア情報を公開した。操作性の改善と新機能の追加を2017年3月下旬と5月下旬の2回にわたり実施する予定。

主な更新内容は多くが共通で、合計33項目におよぶ。ファームウェアのバージョンは下記の通り。

  • FUJIFILM X-T2: Ver.2.00(3月公開バージョン)、Ver.2.10(5月公開バージョン)
  • FUJIFILM X-Pro2: Ver.3.00(3月公開バージョン)、Ver.3.10(5月公開バージョン)

3月下旬公開予定

1.ブラケットおよびAdv.フィルター撮影でのRAW画像の記録

AEブラケットに加えて、ISO、ダイナミックレンジ、ホワイトバランス、フィルムシミュレーションの各種ブラケットおよびAdv.フィルターの撮影において、RAW画像を記録できるようになります。

2.拡張感度にISO125、ISO160を追加

低感度の拡張感度でISO125、ISO160を選択できるようになります。

3.長秒側のシャッタースピードを15分まで拡張

タイム撮影(T)時の長秒側のシャッタースピードは、従来30秒でしたが、最長15分までに大幅に拡張されます。

4.シャッタースピードの1/3段補正の無効化(X-T2のみ対応、X-Pro2搭載済み)

コマンドダイヤル操作でのシャッタースピードの1/3段補正を無効化することが可能となり、意図しない操作を抑制できます。

5.コマンドダイヤルでのISO感度全域変更(X-T2のみ対応)

ISO感度「A」ポジションを「コマンド」に設定することで、拡張感度も含めたISO感度全域をフロントコマンドダイヤルで変更可能になります。

6.感度AUTO設定の低速シャッター限界に「AUTO」を追加

感度AUTO設定の低速シャッター限界を「AUTO」に設定すると、レンズの焦点距離に応じてカメラが自動で低速シャッターの限界を設定するようになります。

7.顏検出AFの高速化

像面位相差AFを活用することにより、顏検出AFがより高速になります。

8.AF-Cモードでの合焦表示の改善

AF-Cモードにおいて、合焦表示のハンチング動作を抑制し、より被写体を追い易くなります。

9.AFモードの「シングルポイント」に最少サイズを追加

AFモードの「シングルポイント」に最少サイズを追加。全6サイズから選択可能となり、最少サイズではピンポイントなフォーカシングが可能になります。

10.「AFポイント表示」の追加(X-Pro2のみ対応、X-T2搭載済み)

AFモードの「ゾーン」または「ワイド/トラッキング」において、AFポイントの常時表示が可能となり、より被写体を追い易くなります。

11.「AF-Cカスタム設定」の追加(X-Pro2のみ対応、X-T2搭載済み)

AF-C設定時にピントの追従性を設定できる「AF-Cカスタム設定」では、被写体の動きに合わせた設定を5つのプリセットから選択できます。

12.「縦/横位置AFモード切替」の追加(X-T2のみ対応)

縦位置、横位置の撮影において、それぞれでAFモード、AFエリアを別々に設定できるようになります。

13.ピント位置拡大中の位置変更

マニュアルフォーカス、およびAF-Sの「シングルポイント」でのピント位置拡大中に位置変更が可能になります。

14.動画記録中のアイセンサー有効化(X-T2のみ対応)

動画記録中にアイセンサーが有効となり、EVFとLCDを自動で切り替えることができます。

15.動画記録中のISO感度変更(X-T2のみ対応)

動画記録中のISO感度変更が可能になります。

16.動画記録中の再AF(X-T2のみ対応)

動画記録中にレリーズボタンの半押しおよび「AF-ON」を割り当てたボタンを押すことにより、AFのやり直しが可能になります。

17.動画記録中のヒストグラム表示(X-T2のみ対応)

動画記録中にヒストグラム表示が可能になります。

18.外部マイク入力レベルの最適化(X-T2のみ対応)

外部マイク入力レベルを最適化(下限値を-12dBから-20dBへ見直し)することにより、プリアンプ付外部マイク接続時にホワイトノイズの低減が可能になります。

19.VIEW MODEに「アイセンサー+LCD撮影画像表示」を追加

VIEW MODEを「アイセンサー+LCD撮影画像表示」に設定することで、撮影はビューファインダー、撮影した画像の確認はLCDで行うという一眼レフのようなテンポでの撮影が可能になります。

20.EVFの表示タイムラグ短縮(X-Pro2のみ対応、X-T2搭載済み)

AF-C中のEVFの表示タイムラグを短縮することにより、よりシャッターチャンスに強くなります。

21.「2画面」表示モードの常時化(X-T2のみ対応)

半押し中でも「2画面」表示モードの小画面が消えなくなります。

22.LCDの自動縦表示(X-T2のみ対応)

カメラを縦位置に回転させると、自動でLCD内の情報表示も縦表示に切り替わるようになります。

23.カスタム1~7の名前設定

カスタム1~7に名前を設定できるようになります。

24.Exif用著作権情報

あらかじめ「作成者名」と「著作権者名」を登録することができ、自動的に撮影画像のExifにコピーライト情報を付与できるようになります。

25.ボイスメモ機能

画像再生時に最長30秒の「ボイスメモ」を録音可能になります。

26.AEブラケットの機能拡張

従来の最大±2段、3枚から最大±3段、9枚までのAEブラケット撮影が可能になります。

27.「カードなしレリーズ」設定の追加

「カードなしレリーズ」設定をOFFに設定することで、SDカードの入れ忘れを防げます。

5月下旬公開予定

28.無線通信によるPCリモート撮影をサポート(X-T2のみ対応)

無線通信によるPCリモート撮影に対応します。

29.AFモードに「オール」を追加(X-T2のみ対応)

AFモードの「オール」を選択すると、「AFモード」と「フォーカスエリア」のサイズ全てをコマンドダイヤルだけで変更できるようになります。

30.「半押しAF」、「半押しAE」の機能拡張(X-T2のみ対応)

「半押しAF」は、AF-SとAF-Cで、「半押しAE」は、AF-S/MFとAF-Cで別々に設定できるようになります。

31.EVF明るさに「-6」と「-7」を追加

EVF明るさで「-6」および「-7」が選択可能となり、極端に暗い撮影環境下においても、画面表示に邪魔されることなく、撮影に集中できます。

32.「2画面」表示モードでの画面入れ替え(X-T2のみ対応)

「2画面」表示モードで大画面と小画面の中身を入れ替えることが可能になります。

33.リアコマンドダイヤルのファンクション化

リアコマンドダイヤルのプッシュにファンクション設定を割り当てることができるようになります。

FUJIFILM X-Pro2

関根慎一