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オリンパス交換レンズ特別レビュー(その4)
M.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.8
50mm画角の面白さを堪能できる、待望の大口径標準レンズ
Reported by 赤城耕一(2014/9/22 08:00)
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35mm判換算画角で50mm相当の画角。正統派の単焦点「標準レンズ」としての役割を担うのがこのM.ZUKO DIGITAL 25mm F1.8である。オリンパスのマイクロフォーサーズ用単焦点レンズM.ZUIKO PREMIUMシリーズの1本としてラインアップされている。
単焦点レンズゆえに画角は固定され、作画に応じて撮影距離を変えることが必要になる。焦点距離を可変できるズームと比べて、ひとつの画角で世界の全てを見なければならない。画角が肉眼に近いこと、素直なパースペクティブを持っていることから、数ある交換レンズの中のひとつの基準になるものだ。つまり、この画角を徹底して頭に入れておけば自分にとって必要な次の一本を見極めることができるわけである。
絞りを駆使して望む表現を
標準レンズは絞りを開いた場合はポートレートに、絞った場合にはスナップや風景と撮影距離と絞り値の設定によってその特性を変えることのできるレンズである。撮影者の工夫次第であらゆる被写体に対応することができる万能レンズという意味も込められている。
マイクロフォーサーズ用の交換レンズは35mmフルサイズの同画角レンズと比較すると焦点距離が短いため被写界深度が深くなるが、本レンズはF1.8と大口径だから絞り開放時、とくに至近距離では被写界深度が浅くなり大きなボケ効果を生かすことができる。
逆に少し絞り込むことでパンフォーカス効果を得ることができるのだ。スナップや手前から奥までシャープに描写したい風景写真などでは35mmフルサイズの50mm標準レンズよりも有利になるわけだ。
小型軽量で高性能。持ってて損はない1本!
レンズ構成は7群9枚(うち非球面レンズ2枚)。一般的な標準レンズと異なり、対称型のガウスタイプ設計ではないことも特徴のひとつで、ミラーレス機用のレンズとしてバックフォーカスに余裕のある特性を生かしたのであろう。
開放からハロやフレアを感じさせない優れた描写をする。絞りによる性能変化も小さく、開放時は軟らかく、少し絞ると線が立つような二面性を持っているため、これもモチーフや表現によって絞りの設定を考えてみるとよいだろう。
ゴーストやフレアを徹底排除するZERO(Zuiko Extra-low Reflection Optical)コーティングを採用。逆光時にも優れた描写特性を発揮する。
AF駆動はインナーフォーカス方式の「MSC(Movie & Still Compatible)機構」を搭載、無音でフォーカシングできるため、舞台や音楽会など静粛な場所でも雰囲気を壊さずに撮影することができ、ポートレート撮影でも威圧感を与えない。しかも至近距離でもレンズ鏡胴が延びないというメリットがある。
最短撮影距離は0.25m、最大撮影倍率0.12倍(35mm判換算0.24倍相当)の撮影が可能だ。
また、別売のマクロコンバーターレンズ(MCON-PO2)を使うことで最短撮影距離17cm、最大撮影倍率0.22倍(35mm判換算0.44倍相当)のマクロ撮影も可能になっている。
重量は135g。しかも小型だからカメラにつけたままにしておいても、携行性、収納性に優れる。ズームレンズと焦点距離が重なったとしても、確実に所有する意義のある1本である。
藤本真理子(モデル)
制作協力:オリンパスイメージング株式会社
デジタルカメラマガジンでも連載中!
「デジタルカメラマガジン 2014年10月号」でも、M.ZUIKO PRO & PREMIUMをテーマにした連載が掲載されています。あわせてどうぞ!