写真展
新進気鋭のアート写真家展
(アクシスギャラリーシンポジア)
Reported by 本誌:河野知佳(2015/10/7 08:00)
現在、学生やプロの若手写真家の中には多くのアーティスト志望者がいます。新人がデビューするにはまず商 業ギャラリー・ディーラーに認められることが必要となります。しかし欧米と比べ日本は市場規模が小さいことから、 どの専門業者も知名度の低い写真家の個展開催や取り扱いには消極的です。本展は、そのような状況の中で創 作活動を続けている若手、新人をアート写真市場に紹介するために、国内のアート写真取り扱いギャラリー、ディーラ ーの団体JPADSにより2012年に開始されました。
2014年に開催された第3回展は、写真関係の教育機関の専門家、写真指導者などが、将来有望と考える写真家10名を推薦、公募2名と合わせて合計12名の参加者で行われました。期間中約500名が来場したとともに、多く の写真家の作品が将来性に注目するコレクターらにより購入されました。なお来場者、推薦者の投票によるグラン プリに選ばれたのは日本大学芸術学部の西垣仁美氏推薦の重松駿でした。
2015年の第4回展では、より幅広い専門家にアーティストを目指す新人写真家を推薦いただきました。また、前回同様まわりに推薦者がいない新人のために公募枠で2名を選出しました。参加写真家には、一人約2メートルの展示スペースが提供され、2点から6点程度が展示される予定です。全展示作品数は50~80点程度を予定してい ます。前回同様のカタログを制作するとともに、すべての作品は推薦者の責任のもとに客観的な価格が付けられ 販売されます。また、今回も昨年同様に、推薦者および来場者の投票によりグランプリ1名を選出する予定です。なお今回から参加者のうち希望者全員が10月下旬から岡山県倉敷市で開催される写真公募企画展「倉敷フォトミュラルf」の個展部門に招待(特別枠)されることが正式に決定しました。
第4回展は、いままで3回の問題点を改善して、より高いクオリティーのイベントにしたいと思います。限られた空間で 若手、新人写真家がどのようなオリジナリティー豊かな表現を見せてくれるか是非ご期待ください。
(写真展情報より)
会場・スケジュールなど
- ・会場:アクシスギャラリーシンポジア
- ・住所:東京都港区六本木5-17-1AXISビルB1F
- ・会期:2015年10月13日火曜日~2015年10月18日日曜日
- ・時間:12時~19時(最終日は17時まで)
- ・休館:会期中無休
- ・入場:無料
2015年度の作家推薦者
圓井 義典(東京工芸大学芸術学部)、吉田 成(東京工芸大学芸術学部)、 百瀬 俊哉(九州産業大学芸術学部)、 高橋 則英(日本大学芸術学部)、西垣 仁美(日本大学芸術学部)、 北山 由紀雄(岡山県立大学)、師岡清高 (大阪芸術大学)、奥田基之(大阪芸術大学)、國竹章一(東京ビジュアルアーツ)、飯沢耕太郎。 (敬称略、順不同)