萩原れいこ作品展：羽衣 Hagoromo

羽衣は天女が纏い、空中を自由に飛ぶ衣といわれている。その幻の衣は美しい彩りを奏で、やわらかく優美な輝きを放っている。

風景と対峙していると、羽衣を見るような錯覚を覚える。そこに漂う空気が光に染め上げられ、神秘的な色のグラデーションを奏でる瞬間があるのだ。

私たちが自然に気配を感じるのは、刻々と動く光と色の悪戯に惑わされているのかもしれない。移ろいゆく光に翻弄され、色に魔法をかけられる。とても繊細で感覚的な、肌でしか感じえない美がそこにはある。

高解像のカメラを使い始めてから、その幻が立体感をもって目の前に現れるようになった。しなやかで豊かな階調が、今まで見えなかったものを確実に可視化している。

まるで手を伸ばせば羽衣をつかめるのではないか。幻のような儚い美しさを留めたい。

写真展情報

αプラザ（名古屋）

αプラザ（大阪）

αプラザ（福岡天神）

αプラザ（札幌）

作者プロフィール

沖縄県出身。学生時代にカメラ片手に海外を放浪した後、日本の風景写真に魅了されていく。車内泊用に改造した軽ワゴンで日本縦断を敢行。
隔月刊「風景写真」の若手風景写真家育成プロジェクトにより、長野県志賀高原での写真修行を経て独立。 永久的な“自然の営み”をテーマに、嬬恋村、志賀高原、沖縄県をメインに活動中。嬬恋村キャベツ大使（観光大使）。
個展「Heart of Nature」、「Baby's～森の赤ちゃん～」、「地獄」を開催。
写真集「Heart of Nature」（風景写真出版）、「風景写真まるわかり教室」（玄光社）、「極上の風景写真フィルターブック」（日本写真企画）などを執筆。
撮影のほか、撮影指導、写真雑誌への寄稿、セミナー講師などを行う。