写真展告知
ソール・ライター写真展
2019年11月22日 07:00
ライカカメラジャパン株式会社(本社:東京都千代田区)は、「カラー写真のパイオニア」と呼ばれ世界的に名高い写真家、ソール・ライターの写真展を、ライカギャラリー東京およびライカギャラリー京都にて同時開催いたします。
2006年、ドイツの出版社シュタイデルから出版された『Early Color』により、「カラー写真のパイオニア」として、一躍世界の注目を浴びることになったソール・ライター。1950年代からファッション写真の第一線で活躍しながら、1980年代に商業写真から一切手を引き、忘却の彼方へと消え去ったソール・ライターに再び脚光が当たった時、彼はすでに80歳を過ぎていました。
ライカギャラリー東京では、カラーで撮影されたヌード作品を中心に、同時期に撮影されたファッション・テストの作品を、日本初公開で展示いたします。また、ライカギャラリー京都では、モノクロームで撮影された珠玉のヌード作品とともに、1970年代にソール・ライター自身が自らの写真にガッシュなどで描画を施したミックスドメディアの作品を展示いたします。
画家を志してニューヨークへやってきたライターでしたが、新しい表現としてはじめた写真が生活の糧となることを知り、初めてファッション誌『Harper’s BAZAAR』に起用されたのが1958年のことでした。この年、夏を過ごしたボストン近郊のレインズビルのコテージで撮影された一連のヌード写真は、畑違いであったファッション写真を習得しようという意図も垣間見える興味深い作品群です。生前、数多くのヌード作品を残したソール・ライターですが、カラーで撮影されたヌードは、この「Lanesville」シリーズが唯一となります。本展では、「Lanesville」を中心に同時期に撮影されたファッション・テストの作品を展示いたします。いずれも、日本初公開となります。
2013年にライターがこの世を去った後、アトリエでもあった彼のアパートからは、膨大な未発表のヌード作品が発見されました。ほとんどの作品が1950年代を中心にライターのアパートで撮影されたモノクロームで、親しい女性たちを美しい光と影でとらえた作品には、彼がこよなく愛したピエール・ボナールやエドガー・ドガなど印象派の画家たちの影響も見ることができます。本展では、珠玉のヌード作品とともに、1970年代になってソール・ライター自身が自らこれらの写真を発見し、印画紙にガッシュなどで描画を施したミックスドメディアの作品を展示いたします。
ライカギャラリー東京
開催期間
2019年12月6日(金)~2020年3月1日(日)
開催時間
11時00分~19時00分
所在地
東京都中央区銀座6-4-1 ライカ銀座店2階
休廊
月曜日
ライカギャラリー京都
開催期間
2019年12月7日(土)~2020年3月5日(木)
開催時間
11時00分~19時00分
所在地
京都府京都市東山区祇園町南側570-120
休廊
月曜日
作者プロフィール
1923年、ペンシルバニア州ピッツバーグに生まれる。父親はユダヤ教の聖職者ラビ。
1946年、画家を志し、神学校を中退してニューヨークへ移住。
1958年、ヘンリー・ウルフがア―トディレクターに就任した『Harper’sBAZAAR』誌でカメラマンとして仕事を始める。その後、80年代にかけて『Harper’sBAZAAR』をはじめ多くの雑誌でファッション写真を撮影。
1981年、ニューヨーク5番街にあった商業写真用の自分のスタジオを閉鎖。
1993年、カラー写真制作のためイルフォードから資金提供を受ける。
2006年、ドイツの出版社シュタイデルが初の写真集『EarlyColor』出版。
2008年、パリのアンリ・カルティエ=ブレッソン財団でヨーロッパ初の大規模回顧展開催。
2012年、トーマス・リーチ監督によるドキュメンタリー映画「写真家ソール・ライター急がない人生で見つけた13のこと(原題:In No Great Hurry:13 Lessons in Life with Saul Leiter)」製作。
2013年11月26日、ニューヨークにて死去。享年89歳。
2015年、ソール・ライターの作品を管理する目的でソール・ライター財団創設。