神野亜衣写真展：チキンハート

人間という生き物に興味があります。

何を考えて毎日を過ごしているのか、何を感じて楽しいと思うのか、いま何に憤り、何に苦しんでいるのか。声の大きさ、言葉、しぐさや表情から知ることができるのは、ほんの一部。

見えている部分から、私自身やその人自身を知ったような気持ちになってしまいますが、見えてこない心の内側に、その人の本質があるのではないかと思います。

写真という芸術は、そんな内側を隠すことなく写しだせると考えています。

しかし、私は私の視点でしか他者を見ることができないので、その人自身を知ったような気持ちになる、というところからは結局のところ抜け出せません。

私自身の内側なら知ることができるのではないかと思い、まずは「私の内側」をテーマに作品を作ってきました。

そこから見えてきたことは、私にとって写真を撮るという行為は、私自身あるいは世と繋がる唯一の媒体であったということです。

さらに薄暗い部屋からわずかな光を頼りに小さな粒子の集まりを定着させていく作業は、臆病者である私に弱さを認める時間を与えてくれました。

衣食住をモチーフに作者のネガティブな心を、モノクロゼラチンシルバープリントで表現します。

出展作品数：約40 点

写真展情報

会場

オリンパスギャラリー大阪
大阪市西区阿波座1-6-1 MID西本町ビル

開催期間

2018年6月22日（金）～6月28日（水）

開催時間

10時～18時（最終日は15時）

休館

日曜日・祝日

作者プロフィール

滋賀県出身。初めての個展。