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田島さゆり写真展「鏡像の祖国 -アルゼンチンの日系人たち-」

(新宿ニコンサロン)

アルゼンチンは、日本とは地球上で、最も離れた場所に位置する国だ。タンゴで有名なこの国は、世界で5番目に日系人の人口が多い国であることは、案外知られていない。作者は縁があって、この国で暮らす日系人と知り合った。

彼らが移住した時期は、明治時代から高度経済成長期直前のピークまで長期にわたる。現在では80歳を過ぎた2世から50代の1世、そしてその子孫達と年齢構成も多様だ。2世3世には、日本語を話さなくなった人もいる。だが彼らの生活は、世代にかかわらず、日本の古い習慣を忘れることなく営まれている。

遥か遠い国に渡った日本人は、何時から日系人に変わっていったのだろう。過去の苦労を奥にしまって、こちらの笑顔に応えてくれる彼らの姿は、左右は反転するが、上下は変らないという、鏡に映った姿を見るようだ。

子供の頃に見た、昔の日本の大人の姿がそこにあると感じた作者は、1世を中心に、作者の年齢より長くアルゼンチンに暮らす人々を撮影した。モノクロ48点。

(写真展情報より)

田島さゆり写真展「鏡像の祖国 -アルゼンチンの日系人たち-」

  • 会場:新宿ニコンサロン
  • 住所:東京都新宿区西新宿1-6-1新宿エルタワー28階
  • 会期:2013年3月19日(火)〜2013年4月1日(月)
  • 時間:10時30分〜18時30分(最終日は15時まで)
  • 休館:会期中無休

(本誌:折本幸治)