キヤノン、“原点を受け継ぐ”「IXY 1」「IXY 3」。無線LAN機能搭載モデルも


 キヤノンは、無線LAN機能を内蔵したレンズ一体型デジタルカメラ「IXY 1」を3月上旬に発売する。価格はオープン。直販サイトの販売価格は3万9,980円。本体色はホワイトとブラック。

IXY 1(ホワイト)IXY 1(ブラック)

 IXY 1の兄弟機「IXY 3」も2月下旬に発売。価格はオープン直販サイトの販売価格は3万4,980円。本体色はシルバー、レッド、ブルー。

IXY 3(シルバー)IXY 3(レッド)IXY 3(ブルー)

 ともに、「IXYの原点を受け継ぐ」というボックス&サークルデザインを採用。端正なスタイルと凝縮感を併せ持つ。

 IXY 1とIXY 3の違いは、IXY 1のみ無線LANとタッチパネルを採用すること。IXY 3は無線LAN非搭載で、一般的なボタン操作となっている。

 表面処理も異なっている。特にIXY 3はこだわりは群を抜いており、フロントおよびリアのアルミ外装にアルマイト染色を行ない、さらに旭光を出すためのスピンカットを施した。カラークリアの吹き付けも3方向から手作業で行なっているという。


専用アプリによるスマートフォン連携も

 IXY 1のみ利用できる無線LAN機能は、アドホック接続、またはアクセスポイント経由で、スマートフォン、無線LANルーター、モバイルルーター、カメラ同士での接続に対応。規格としてはIEEE802.11b/g/nに対応する。

 例えばIXY 1からスマートフォンへの画像転送は、背面液晶モニターのスマートフォンアイコンをタップして、カメラとスマートフォンを接続。画像を選んで転送するという流れ。逆にスマートフォンからカメラ内の画像を確認し、スマートフォンへの保存、Facebookeへの投稿、メール送信も行なえる。動画の場合はYoutubeへの送信も可能。

 スマートフォンからの操作は、専用のアプリを使って行なう。まずはIXY 1およびIXY 420Fの発売にあわせ、iOS用アプリがリリース。対応ハードはiPhone 4、iPhone 4S、iPad、iPad 2、iPod touch第4世代。対応OSはiOS 4.3以上。続いて4月末頃にAndroidアプリのリリースを予定しているという。インフラストラクチャモードのみの対応になる見込み。Android版は、仕様上動画を転送できない。

IXY 1(ホワイト)IXY 1(ホワイト)
IXY 1(ホワイト)IXY 1(ホワイト)

IXY 1(ブラック)IXY 1(ブラック)
IXY 1(ブラック)IXY 1(ブラック)

 また、ルーターやモバイルルーターを介して、オンラインアルバム「キヤノンイメージゲートウェイ」に保存する機能も利用できる。保存されたデータは、FacebookやTwitterへのリンクが可能。

 カメラ同士での画像転送も可能で、IXY 1の他、同時発表のIXY 420Fとの送受信が行なえる。

 また、IXY 1はタッチパネル式の3型液晶モニターを搭載。アスペクト比は16:9で、ドット数は約46万。

 IXY 3は3型約46万ドットの液晶モニターを採用する。タッチパネルは非搭載。その代わり背面右手側に操作ボタン類が設けられている。また、IXY 3のみ防水ハウジングが用意される。

IXY 3(シルバー)IXY 3(シルバー)
IXY 3(シルバー)IXY 3(シルバー)
IXY 3(レッド)IXY 3(レッド)
IXY 3(レッド)IXY 3(レッド)
IXY 3(ブルー)IXY 3(ブルー)
IXY 3(ブルー)IXY 3(ブルー)

新たに個人認証を搭載。記録メディアはmicroSD

 無線LAN機能とタッチパネルを除いた仕様は、IXY 1とIXY 3で共通。

 撮像素子は1/2.3型裏面照射型の有効約1,010万画素CMOSセンサー。最高感度はISO3200。ローライトモード時にISO6400まで増感する。

 画像処理エンジンは最新のDIGIC5。ノイズリダクション性能が向上したという。58シーンのこだわりオートも利用できる。

 今季からの新機能としては、個人認識対応の顔認識機能を搭載。年齢を登録しておくことで、年齢の若い個人を優先してピントを合わせる。さらに0〜2歳未満の赤ちゃんならさわやかで清々しい写真に、2〜12歳以下なら3枚連続記録行なうなど、カメラが適した処理を判別するという。

また、カメラが笑顔を自動で検出し、3枚連続で撮影する「笑顔検出」や、寝顔を検出するとストロボ非発光、AF補助高オフ、合焦音・シャッター音オフ、3枚連写合成になる「寝顔検出」が作動する。

 レンズは光学12倍ズーム。画角は35mm判換算での焦点距離で28-336mm相当。開放F値はF3.4-5.6。手ブレ補正機構も備えている。デジタルズームに代わり、画像処理で高画質化したという「プログレッシブファインズーム」も搭載している。IXY 1およびIXY 3の場合、21倍相当まで解像感を保つとしている。

 デジタルカメラとしては珍しく、記録メディアにmicroSDメモリーカードを採用する。


主な仕様

製品名IXY 1IXY 3
撮像素子1/2.3型有効約1,010万画素裏面照射型CMOSセンサー
レンズ焦点距離28-336mm相当(35mm判換算)F3.4-5.6
最短撮影距離1cm
手ブレ補正光学式
感度ISO100-3200(ローライトモード時ISO6400)
測光方式評価、中央部重点、スポット
シャッター速度15-1/4,000秒(全撮影モードあわせて)
液晶モニター3.2型約46.1万ドット3型約46.1万ドット
タッチパネル
記録メディアmicroSDXC/SDHC/SDメモリーカード
動画記録H.264(最高1,920×1,080/24fps)など
バッテリーNB-9L
外形寸法85.8×53.5×19.8mm87.1×53.9×19.2mm
質量約163g約155g

【2012年2月17日】記事初出時、「IXY 1でAndroid端末に動画を転送できる」と記載しておりましたが、実際には転送できません。

※質量はバッテリー、メモリーカード含む




(本誌:折本幸治)

2012/2/7 14:30