【CP+】実売2万円の15倍ズーム機などを展示したジェネラル・イメージングブース


会期:2010年3月11日〜14日
会場:パシフィコ横浜

 GEブランドのデジタルカメラを展開するジェネラル・イメージング・ジャパンのブースでは、低価格の15倍ズーム機「GE-X5」などデジタルカメラの新製品を展示していた。コンパクトデジタルカメラはいずれも発表済みの製品だが、「和モダン」セットなど珍しいパッケージの実物を見ることができる。

GE-X5ジェネラル・イメージング・ジャパンブース

 GE-X5は、15倍ズームを搭載しながら実売2万円という低価格を実現した高倍率機。発売は6月頃になるという。一般的な高倍率ズーム機よりもやや小柄なボディとなっている。レンズ鏡胴も現在市場にある高倍率機と比べると細いのがわかる。35mm判換算の焦点距離は27〜405mm。上面にはモードダイヤルも備えている。レンズバリアは内蔵せず、かぶせ式のキャップとなっている。

 画素数は有効1,400万画素とコンパクトデジタルカメラとしてみても最多のクラスになる。白トビや黒ツブレを防ぐHDR機能なども備える。手ぶれ補正は光学式。GE独自のパノラマ自動合成機能「パンショットパノラマ」も採用した。電源は単3電池。

GE-X5
広角端時望遠端時
ポップアップストロボも内蔵する

 スタイリッシュコンパクト機は今回6機種をラインナップするが、最上位になるのが唯一タッチパネルを搭載した「E1486TW」。10日に発売した。こちらも有効1,410万画素CCDや広角28mmからの8倍ズームを搭載しながら、実勢価格は2万円前後と低価格を実現している。光学8倍ズーム搭載の有効1,410万画素としては世界最薄としている。

E1486TW

 ジェネラル・イメージング・ジャパンが国内デジタルカメラ市場に参入したのは、2009年3月。ジェネラル・イメージング・ジャパン代表取締役社長の小宮弘氏は、「この1年で国内販売体系の基盤を作ることができた。全7機種あり、ラインナップも完成した」と国内市場での手応えを話した。

E1486TWを手にするジェネラル・イメージング・ジャパン代表取締役社長の小宮弘氏"映育”も引き続き取り組む

 小宮氏は、販売戦略もこれまで同様に進めていくとする。最初から低価格にした上で、その価格を維持して販売する方式だ。「他社のように、はじめは高くてどんどん値段が下がっていくのでは最初に買ったユーザーに申し訳ない。実際、前モデルの価格も大きくは下がらなかった」(小宮氏)。シェアに関しても、「結果としてシェアは付いてくるもの。無理に広げることはしない」と従来からの主張を繰り返した。

 小宮氏によると、機能面では有効1,400万画素センサーという点で一定の所に到達したとしている。それを受けて、今回GE-X5というジェネラル・イメージング・ジャパンにとって初めてとなるタイプのカメラを投入したとしている。同氏は、タッチパネル機と高倍率機が今後の方向性になるとも話した。フォトキナ2010向けの新機種開発も行なっているという。

 同社が提案している「映育」も引き続き実践していく。映育は、小さな子どもの頃からデジタルカメラに親しむことで、感性を育てる取り組み。「映育を進めることで、デジタルカメラの需要は3倍になる。これまでのように、機能競争といったメーカー側の論理ではなしに市場を広げていく必要がある」(小宮氏)とする。また、「例えば、3歳から自分の親を撮影していけば、将来、膨大な記録が残る。これすごいこと。文字による記録はある程度大きくならないと無理だが、デジタルカメラで撮影することは3歳でもできる。3歳から100歳まで、1人1台デジタルカメラを持つことは必要になる」とした。

 ブースには、有効1,220万画素CCDや5倍ズームを搭載した「A1255」と特製のカメラケース、くみひもストラップ、拭清布(ふくせいふ)を同梱した限定販売品「和モダン」セットも展示してあった。発売は4月始め。

和モダンセット新しい価値を提案する取り組みの1つ

 カメラケースは京都「宮脇賣扇庵」、ストラップは「昇苑くみひも」製のもの。拭清布は、東レのクロス「トレシー」に和モダンテイストのデザインを施施している。小宮氏自ら宮脇賣扇庵を訪れて商品化を打診したという、こだわりのセットだ。小宮氏は、「GEというグローバルブランドと、日本の伝統を組み合わせることで新しい価値を提案したい」としている。今後も、こうした製品は広げていきたいとのこと。

受注生産の「匠・『銀装額』」。プリント代込みで9,000円。3月から開始する

 





(本誌:武石修)

2010/3/12 02:05