富士フイルム、24mmからの30倍ズーム機「FinePix HS10」を海外発表

~裏面照射型CMOSセンサー搭載。フルHDやハイスピード動画にも対応

 富士フイルムは2日、広角24mmからの30倍ズームレンズを搭載したコンパクトデジタルカメラ「FinePix HS10」を海外で発表した。国内での発売は未定。米国では4月に499.95ドルで発売する。

FinePix HS10

 裏面照射型CMOSセンサーによるハイスピード撮影機能などを搭載するほか、フルHD動画撮影などに対応する高倍率機。ホットシューやモードダイヤルを備える。

 撮像素子は1/2.3型有効1,030万画素の裏面照射型CMOSセンサー。裏面照射型CMOSセンサーは、センサー背面から光を入射させることで入射光を増大できるCMOSセンサー。高感度での画質に優れるとされている。富士フイルム製デジタルカメラとして、裏面照射型CMOSセンサーの採用は初めて。

 最大記録解像度は3,648×2,736ピクセル。感度はISO100~3200。画素補間によりISO6400での撮影も可能。RAWでの撮影も可能。絞り優先AE、シャッター速度優先AE、マニュアル露出なども使用可能。手ブレ補正はセンサーシフト式。追尾AFを備える。

 フル画素で10コマ/秒の連写も可能(7コマまで)。カメラを左右または上下に振りながら撮影することで、自動的にパノラマ写真を合成できる「Motion Panorama」機能も利用できる。また5枚を連写して不要な人物など、画面内の動いている被写体を取り除ける「Motion Remover」機能も備える。シーン認識機能や顔検出機能も搭載した。

 レンズは35mm判換算の焦点距離24~720mm、F2.8~5.6の30倍ズーム。最短撮影距離は広角端で50cm、望遠端で5m。マクロモードでは広角端で10cm、望遠端で2mまでの接近が可能。広角端で1cmまで近づけるスーパーマクロモードも搭載する。

 1,920×1,080ピクセル、30fpsのフルHD動画記録に対応する。記録形式はMPEG-4(H.264、MOV)。録画開始の専用ボタンも背面に備えた。ステレオでの録音が可能。また、1000/480/240/120/60fpsのハイスピード動画も撮影可能。

 液晶モニターは上下可動式の約23万ドットの3型。EVFも備える。EVFはアイセンサー付きで、覗くと自動で表示が切り替わる。記録メディアはSDHC/SDメモリーカード。内蔵メモリーは約45MB。Type CのHDMI端子を備える。電源は単3電池×4本。アルカリ乾電池、ニッケル水素充電池、リチウム電池を使用可能。撮影可能枚数は、アルカリ乾電池で約300枚。

 本体サイズは130.6×126×90.7mm(幅×奥行き×高さ)、本体のみの重量は約636g。


(本誌:武石修)

2010/2/2 18:52