ソニー、初のTransferJet規格対応LSIを商品化

「CXD3267AGG」（左）と「CXD3268AGW」（右）

　ソニーは30日、近接無線転送技術「Transferjet」（トランスファージェット）規格対応のLSI「CXD3267AGG」および「CXD3268AGW」を商品化したと発表した。世界初としている。出荷時期は11月。サンプル価格はどちらも1,500円。

　TransferJetは、1対1の対応機器間で最高560Mbpsの高速データ通信を可能とする近接無線通信技術。CXD3267AGGとCXD3268AGWは、機器にTransferJetの機能を実装するためのLSIで、誤り訂正符号化器/復号器やパワーマネジメント機能などを搭載する。

　ソニーの高速伝送技術をベースとして、広帯域無線技術を近距離無線技術として応用・開発するとともに、CMOS（相補型金属酸化膜半導体）プロセスを用いた。

　また、高速通信に必要な無線機能、信号処理機能、ホストインターフェースなどを単一パッケージに収め、小型機器への搭載も可能になるという。具体的には、携帯電話、デジタルビデオカメラ、デジタルカメラ、パーソナルコンピュータ、ハードディスクレコーダーといった機器への搭載を見込む。加えて、開発者向けのリファレンスキットおよびソフトウェアデベロップメントキットも用意した。

　主な仕様は共通。主な違いはピン数と外形サイズ。CXD3267AGG（11×11×1mm）はPCI/Mini PCI用、CXD3268AGW（8×5.5×0.78）はSDIO用としてそれぞれ提供する。

　送信周波数は4.48GHz。チップレートは560Mcps。変調方式は直接スペクトラム拡散方式。