コーレル、「Digital Studio 2010」など3製品を発表
Digital Studio 2010 |
コーレルは、静止画と動画の編集機能を統合したソフト「Digital Studio 2010」を発売する。ダウンロード版(9,660円)を9月30日に、通常版(1万3,440円)を10月9日に発売。対応OSはWindows XP/Vista/7。
同社は30日、都内で発表会を開催。新製品のデモを行なった。
■技術統合とマルチタッチでシンプルに
Digital Studio 2010は、動画編集・管理ソフト「VideoStudio 2010」、画像編集・管理ソフト「PaintShop Photo 2010」、DVDオーサリングソフト「MovieWriter 2010」からなるスイート。
これまで写真用途と動画用途は別のソフトを使用して編集するのが一般的で、それぞれのソフトについて異なるUIや操作性に慣れる必要があった。そこで写真編集とビデオ編集のユーザーインターフェースを統一し、機能もユーザーが最も頻繁に使う機能に特化。従来のソフトを単純に組み合わせず、技術的に統合したものという。
Windows 7のWindows Touchに対応。ソースの一覧画面において、フリック操作でスクロールしたり、2本指でサムネイルの拡大・縮小を行なえる。また、2本指を回転させる「ロテート」にも対応。検出しきれなかった縦位置写真の修正や、写真の傾き補正を直接行なえる。
Paintshop Photoの編集画面では、最も頻繁に使われるであろう「傾き補正」、「クロップ」、「赤目補正」、「自動補正」の4つのアイコンのみが上部に並ぶ。さらに編集を行いたい場合は、「その他のツール」から明るさなどの微調整や美肌補正、装飾などの機能を利用できる。画像に手書きの文字などの装飾を行なう場合、タッチ式のディスプレイを利用することで実際に文字を書くような感覚で行なえる。
対応フォーマット一覧 | 編集機能を備える |
フォトブックの閲覧画面では、ページの端をドラッグすることにより紙のページをめくるような操作が可能。プレビュー画面から、各写真の編集画面に移行することもできる。取り込んだ素材を「編集しようと思って編集する人は少ない」というに考え基づき、作品を作る過程で編集できるよう連動させたという。
マルチタッチ機能対応のディスプレイでデモを行なった | キャプションの入力などにはソフトウェアキーボードも利用できる |
作成したフォトブックは、プリント、Eメール添付、JPEGもしくはPDFとして保存、シルバーライトとして保存、オンライン注文のいずれかを選ぶことができる。データとして書き出した場合、Digital Studio 2010をインストールしていないPCでも、プラグインをインストールすれば同様の環境で閲覧できるという。
VideoStudio 2010は、動画と写真を同一のタイムライン上に配置しビデオを作成できる。写真に対してはパン&ズームの効果やトランジションを適用し、マイク入力からナレーションを録音することも可能。編集後はファイル出力のほか、DVDやAVCHDディスクの作成、YouTubeなどへのアップロードなどが行なえる。
ユーザーは写真もビデオもひとつのディスクにしたいという欲求を持っており、Digital Studioでは写真と動画を区別なく組み合わせてムービーを作成することができる。
今後、Digital Studioの各ソフトは各種テンプレートの追加提供などを予定している。
■撮り溜めたムービーを大容量ディスクに整理
MovieWriter Ultimate 2010 | MovieWriter Pro 2010 |
MovieWriterは、Digital Studioのほかのソフトと同じ操作性でブルーレイディスクやDVDのメニューを作成できる。メニュー作成が一番の用途という同製品は、新機能として3Dメニューを搭載。任意の画像を背景に、サムネイルを3Dでメニューに表示させられるようになった。
MovieWriter Ultimateでは、BD-J(Blu-ray Java)ディスクにカレンダーメニューを作成可能。メニューに年、月、日の階層を作成し、撮り溜めたAVCHDムービーなどを取り込むと、自動で整理される。ブルーレイディスクの大容量を活かして整理したディスクを作ることができるとしている。また、以前から要望が多かったというAVCHDのタイムコードを字幕情報として付加することができる機能を追加。家庭のプレイヤーで再生する際、字幕表示をオンにすることで撮影日などの情報を確認することができる。
3Dメニューのプレビュー画面 | MovieWriter Ultimateで利用できるカレンダーメニューのイメージ |
■マルチタッチ対応の液晶ディスプレイ
LCD-AD221FB-T |
アイ・オー・データ機器は21.5型の液晶ディスプレイ「LCD-AD221FB-T」を発表。10月末に発売する。店頭予想価格は4万9,800円前後の見込み。
光学式センサーによりマルチタッチに対応する液晶ディスプレイ。画面上部に内蔵した2つのカメラで指およびペンの位置を検出する。PCとの通信はUSBを用いる。最大解像度は1920×1080ピクセル。視野角は上下160度、左右170度。タッチパネルの対応OSはWindows 7。
■初心者を意識
コーレル日本法人の代表取締役社長である堺和夫氏は、同社はいままで中級者向けのソフトウェアをリリースしてきたが、初心者には難しかった。今回の新製品は新たに初心者を取り込むというチャレンジであり、「写真も動画も同じUIで扱えたらよいのではないか」という思いからDigital Stuidio 2010が生まれたと話した。
代表取締役社長 堺和夫氏 | Corel製品担当上級副社長 ジョー・ロバーツ氏 |
また、Corel本社の製品担当上級副社長であるジョー・ロバーツ氏は、「コンパクトデジタルカメラは最も手軽なビデオと撮影デバイス」と強調した。今まで一般ユーザーの半数以上は、撮影した素材を編集をしていなかった。一般ユーザーには難しい作業だったのも事実だが、今回の製品により一般ユーザーにまで広げていきたいと語る。
■定番の再生ソフトもアップデート
「WinDVD Pro 2010」、「WinDVD 2010」も発表。nVIDIAのCUDAなどのGPUアクセラレーションを利用する「Corel PureHDアップスケーリングテクノロジー」を搭載した。
今回発表した各ソフトの発売日と価格は次の通り。
製品名 | 発売日 | 価格 |
Digital Studio 2010 通常版 | 10月9日 | 1万3,440円 |
Digital Studio 2010 ダウンロード版 | 9月30日 | 9,660円 |
WinDVD Pro 2010 通常版 | 10月16日 | 1万3,440円 |
WinDVD Pro 2010 ダウンロード版 | 9月30日 | 9,870円 |
WinDVD 2010 通常版 | 10月16日 | 6,825円 |
WinDVD 2010 ダウンロード版 | 9月30日 | 5,040円 |
MovieWriter Ultimate 2010 通常版 | 11月13日 | 1万5,540円 |
MovieWriter Ultimate 2010 ダウンロード版 | 11月13日 | 1万1,340円 |
MovieWriter Pro 2010 通常版 | 11月13日 | 1万290円 |
MovieWriter Pro 2010 ダウンロード版 | 11月13日 | 7,500円 |
2009/9/30 20:18