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お気に入りの写真が最短30分でアクリルグッズに――カメラのキタムラが提案する写真を“仕舞い込まない”新習慣

株式会社キタムラが運営する新宿 北村写真機店に、最短30分でアクリルグッズが作れる「アクスタSTUDIO」が開設された。10月15日(木)に始まった同サービスを取材した。

最短30分でアクリルスタンドやキーホルダーに

「アクスタSTUDIO」は、お気に入りの写真やイラストデータを、アクリルスタンドやキーホルダーなどのグッズに仕上げて受け取れる店内スピード仕上げサービス。手持ちのデータはもちろん、新宿 北村写真機店内のセルフ写真館などで撮影したばかりの写真もグッズ化できる。

対象商品にはアクリルスタンド(1,200円~)やフォトキーホルダー(700円~)、ネームキーホルダー(600円~)などがある。

同サービスは、キタムラ・ホールディングス グループでネットプリント事業を手がける株式会社しまうまプリントの「しまうまプラス」と連携して提供されている。これまでもキタムラ店舗での“店頭受け取りサービス”自体は実施されていたが、遠方の工場で生産して配送していたため、注文してから手元に届くまで通常2~3週間ほどの納期を要していた。

今回、店舗内にアクリルグッズを制作できる専用のラボ機材を直接設置したことで、店頭での注文から最短30分というスピード仕上げを実現した。

こうした店頭即日仕上げ対応の「アクスタSTUDIO」は、大阪の「PHOTO MARCHE By 北村写真機店」、神奈川の「カメラのキタムラ 厚木・林店」に続く3店舗目で、東京都内では初の導入となる。

新宿 北村写真機店。店舗即日仕上げを実現する機材の導入にあたっては、設置スペースや電力量を確保できる設備環境が必要
1階入り口のすぐそばに「アクスタSTUDIO」の案内がある。QRコードを読んで、注文サイトから申し込む
QRコードを読むと注文サイトに遷移
希望のグッズを選択
フォトキーホルダーの選択画面
スマートフォンのカメラロールから希望の写真を選択。本体の形状やアタッチメントを選んでいく
アクリルキーホルダーの例
完成品の受け取りは店舗の1階カウンター

老若男女に広がる「立体化」のニーズ

アクリルスタンド(アクスタ)といえば、アニメキャラクターやアイドル、スポーツ選手などの公式グッズとしてのイメージが強い。しかし、自分の写真で手軽に作れるようになったことで、その利用シーンは一気に広がりを見せている。

「アクスタSTUDIO」の実際の利用傾向としては、ペットの写真をはじめ、ファミリーでの記念写真、ウェディングの前撮り、さらにはインバウンド客が旅の思い出として作成するケースなど多岐にわたるという。

また「敬老の日のプレゼントとして、撮ったばかりの赤ちゃんの写真をその日のうちに祖父母へ持参したい」といった駆け込み需要や、愛車の車種名とナンバーを文字でキーホルダーにする男性など、世代や用途を問わず幅広い層に受け入れられているのだとか。

ペット写真のアクリルグッズも人気だという
写真だけでなく、イラストやネームもアクリルグッズ化できる。基本的に個人の一次利用や私的利用を楽しむ範囲を想定している。同一写真の大量注文や転売目的、著作権・肖像権の侵害が疑われるケースについては、店頭で適宜確認を行うという

アクリルグッズには写真との付き合い方そのものを変える側面もあるという。フォトブックやアルバムは1度閉じると棚に仕舞い込まれて見返す機会が減りがちだが、デスクや棚にポンと置いておけるアクリルスタンドであれば、生活の中で自然と目に入り、いつでも思い出を振り返ることができる。

「写真を仕舞い込まず、持ち歩いたり日常の中で楽しむ」という、カメラのキタムラからの新しい提案だ。

「撮る・作る・館内を巡る」が1つの体験に

上層階にある撮影施設との連携も強みとなっている。

7階には、カメラマンを置かずプロ機材で自由に撮影できるセルフ写真館「PICmii」や、本物のアンティーク家具やドライフラワーを配したキッズとファミリーにおすすめという写真スタジオ「北村写真スタジオ by MERCI」が併設されている。

これらのスタジオで撮影した高画質データをスマートフォンにダウンロードし、そのまま1階の「アクスタSTUDIO」に持ち込んで注文することも可能だ。

セルフ写真館「PICmii」
北村写真スタジオ by MERCI

さらに、注文から完成までの待ち時間もエンタメ体験として機能している。仕上がりを待つ間、利用者は館内の新品・中古カメラフロアを見たり、2024年6月に誕生したライカブティック、地下のギャラリーなどを巡って時間を過ごすことができる。

2024年6月に誕生したライカブティック
ケンコー・トキナーとのコラボレーションで、フィルターの体験スペースも用意されていた
新製品コーナー

写真体験の「次のステップ」へ

写真を撮る瞬間そのものは楽しくても、いざ撮り終えた後の「写真の行き場」に困っている人は意外と多いのではないだろうか。スマートフォンのストレージやアルバムの奥深くにしまい込まれたままでは、せっかくの思い出も出番を失ってしまう。

思いを込めてシャッターを切った大切な写真だからこそ、日常の中でつねに“見える化”できたら、写真との付き合い方はもっと豊かなものになるかもしれない。

立体的なアクリルグッズにしてデスクや部屋に飾ったり、鞄につけて持ち歩く。撮影時の熱量や思い出をそのまま身近に置けるこのサービスは、撮影後の写真の活用方法として、新しい楽しみ方の提案といえるだろう。

本誌:宮本義朗