岡嶋和幸の「あとで買う」

1,193点目:不可視の存在と写真の関係を考える最新号

ふげん社『写真』第6号

ネットショップのカートの中にある「あとで買う」には、様子見をしているなど気になるアイテムがたくさん入っています。この連載では、フォトライフに関連する製品を中心にその中身をお届けします。どのような物に興味を持ち、どのような視点で選んでいるのかなど、日々の物欲をお楽しみください。

ふげん社『写真』第6号

2022年1月発売の創刊号から何度か紹介した、年2回のペースで刊行されている写真雑誌『写真』ですが、早いものでもう6号目なのですね。

今回のテーマは「ゴースト/GHOST」。目に見えず、触れることもできないものの、確かにそこに存在するように感じる「何か」、不可視の存在と写真の関係を考えるべく、そのようなテーマを選ばれたそうです。「心霊写真は死んだのか?」「エイダ・エマ・ディーンの心霊集合写真」と題したエッセイなどが掲載されています。

毎号興味深い記事が盛りだくさんなのですが、今回も読み応えがある内容になっています。私が所属する日本作例写真家協会の赤城耕一さん、豊田慶記さん、ミゾタユキさんによる座談会も楽しみです。販売価格は3,300円です。

本書の刊行を記念して須田一政さんの個展『TEMPTATION』、口絵作家5名によるグループ展、志賀理江子さんの特別展示『IBPE(Independent Bookstore Print Editions)』が9月8日(日)まで開催されています。会期中はギャラリートークもあるので、興味のある人はこちらのサイトをご覧いただければと思います。

1967年、福岡県生まれ。東京写真専門学校卒業。スタジオアシスタント、写真家助手を経てフリーランスとなる。作品発表のほか、セミナー講師やフォトコンテスト審査員など活動の範囲は多岐にわたる。写真集「風と土」(インプレス)など、著書多数。主な写真展に「ディングルの光と風」(富士フイルムフォトサロン)、「潮彩」(ペンタックスフォーラム)、「学校へ行こう! ミャンマー・インレー湖の子どもたち」(キヤノンギャラリー)、「九十九里」(エプソンイメージングギャラリー エプサイト)、「風と土」(ソニーイメージングギャラリー)、「海のほとり」(エプサイトギャラリー)などがある。