岡嶋和幸の「あとで買う」

990点目:画像処理の基本をしっかり学びたい人に最適な本

大籏英武『思い通りの色に仕上げるための RAW現像・レタッチ・カラーマネジメントの教科書』

ネットショップのカートの中にある「あとで買う」には、様子見をしているなど気になるアイテムがたくさん入っています。この連載では、フォトライフに関連する製品を中心にその中身をお届けします。どのような物に興味を持ち、どのような視点で選んでいるのかなど、日々の物欲をお楽しみください。

大籏英武『思い通りの色に仕上げるための RAW現像・レタッチ・カラーマネジメントの教科書』

昨年末、RICOH GRの撮影会で和歌山を訪れたときに書店に立ち寄りました。近年はAmazonばかりなのでリアル店舗は久しぶりです。写真やカメラ関連の書籍コーナーでは見覚えのある名前を発見。ずっと以前から付き合いのある友人の新刊でした。

それが本書なのですが、デジタル画像の仕組みからRAW現像、フォトレタッチ、プリントまでを網羅した1冊です。カラーマネジメントについても詳しく、そして分かりやすく書かれています。

筆者はフォトグラファーとして、また講師としても知識と経験豊富なので安心して読み進められます。RAW現像は「Adobe Camera Raw」、フォトレタッチは「Adobe Photoshop」を使って解説していますが、「よりよい画像補正、そして作品づくりのために、備えておくべき“古びない知識”を一冊にまとめました」とのことで、そのほかの画像処理ソフトを愛用している人にも役立つ情報が満載です。販売価格は2,420円で、Kindle版もあります。

1967年、福岡県生まれ。東京写真専門学校卒業。スタジオアシスタント、写真家助手を経てフリーランスとなる。作品発表のほか、セミナー講師やフォトコンテスト審査員など活動の範囲は多岐にわたる。写真集「風と土」(インプレス)など、著書多数。主な写真展に「ディングルの光と風」(富士フイルムフォトサロン)、「潮彩」(ペンタックスフォーラム)、「学校へ行こう! ミャンマー・インレー湖の子どもたち」(キヤノンギャラリー)、「九十九里」(エプソンイメージングギャラリー エプサイト)、「風と土」(ソニーイメージングギャラリー)、「海のほとり」(エプサイトギャラリー)などがある。