デジカメ Watch
最新ニュース

【特別編】キヤノン EOS Kiss Digital N
発売当日にやってきたキスデジN
ファーストインプレッション

Reported by 伊達 浩二


 EOS Kiss Digital Nが、ついに発売となった。

 ヨドバシカメラのサイトで予約を入れていた、自分用の「EOS Kiss Digital N」も無事に到着した。

 ボディカラーはブラック。価格は119,800円で、ポイント還元が10%で11,980ポイントだった。ポイントは貯まっていた分も合わせてCFを購入する予定だ。

 実は、先代のEOS Kiss Digitalも、発売と同時に購入したのだが、起動の遅さやボディの大きさが気にいらず、すぐに他のスタッフに譲ってしまった。あれは、低価格10Dであって、Kissじゃないと思う。

 さっそく箱を開ける。見慣れたヨドバシの通箱から取り出した化粧箱は、意外なほど小さかった。

 手元にあった、コンパクトデジカメ「PowerShot A80」の化粧箱と比べても、高さはあるものの、底面積は同じだ。手持ちで十分に持ち帰れる大きさだ。


通箱の周りが余っているほど化粧箱は小さい 左がPowerShot A80の箱。底面積は同じ

 レンズセットで購入したので、カメラ本体とレンズは同じ箱に入っている。充電器、ストラップ、USBケーブル、ビデオケーブルも一緒だ。CFカードは入っていないので、別途用意しておこう。

 レンズは取り付けていない状態で梱包されている。取り出したカメラ本体もだいぶ小さい。レンズをつけても、コンパクトな印象は変わらない。ボディが小さいせいか、軽いという印象はあまりなくて、密度が高い印象だ。ボディの強度は高く、がっしりした印象だ。




 とりあえずバッテリとCFカードを入れる。CFスロットカバーはかっちりしていて、精密感がある。バッテリカバーはスライドする感じではなく、指でひっかけて開ける形なので、ちょっととまどうところがある。


CFカードスロットはいったん、後ろにスライドして、大きく開くので使いやすい 底面にあるバッテリ部は、スライドせずに開くタイプ。ツメなどをひっかけて開けるが、ちょっとコツがいる

バッテリも充電器もとても小さい プラグもコンセントに直接挿せるようになっている

グリップ部。ちょっと削られたような変わった形をしている。表面はざらつきがありすべりにくい
 構えてみると、グリップ部分はちょっと小指が余る感じで、そういえば銀塩のKissもこんな感じだったのを思い出した。高さがもの足りない人はバッテリグリップをつけるといいだろう。

 シャッター音は、思っていたよりも小さい。それでも、ミラーが動いてシャッターが切れるのが音でわかる。シャッターがシャッターであって、単なる電気スイッチではないことが、うれしく感じる。いや、一眼レフだから当たり前なのだが、つい口元がゆるんでしまう。スポーツモードにして連写をすると、気持ちのよい速度でシャッターが切れるのもうれしい。


 初代の銀塩Kissと並べてみると、Kiss Digital Nは、やや高く、幅が狭く、厚みのあるボディなのがわかる。見比べるとずんぐりしているともいえる。並べてみるとまったく違うデザインなのだが、ストロボに向けてペンタ部が絞り込まれているところや、高さを稼ぐためにストロボ部が前のめりになっている感じが似ている。


左が銀塩の初代Kiss、右がKiss Digital N。共通のモチーフはあるが、こんなに違う形をしているとは思わなかった 上から見ると幅の違いがはっきりわかる

 2台を交互に構えてみると、銀塩のKissに比べファインダーの倍率が低いことと、グリップ部が柔らかい素材ではないことが、一番の違いだろう。ファインダーについては、構造やコスト上しょうがないと頭では分かっているのだが、銀塩一眼にくらべて、一番負けているところだろう。グリップ部はKissは伝統的に柔らかめの素材が使われていたので、シボがついているとはいえ固いプラスチック素材なのはKissっぽくない。まぁ、これもしょうがないことだ。逆に、Kiss Digital Nのファインダーには視度補正機能が組み込まれており、とてもありがたい。

 私は、銀塩時代からコンパクトでシンプルな一眼レフが好きで、オートフォーカス時代になってからは、初代Kissをずっと使っていた。それまでの手動でピントを合わせて、シャッター速度と絞りを決める撮り方から、オートフォーカスとプログラムオートに任せて、フォーカスロックと露出補正を使うように変わったのもKissからだ。

 私の写真の接し方が、作品指向というよりは、旅行や散歩の楽しさを、より増すためツールという位置付けなので、“気合い”が必要なEOSの一桁シリーズよりも、Kissの方が気楽につきあえる。あんまり難しいことを要求されずに、ちゃんとした写真が写っているという点で、初代の銀塩Kissは、いまでも一番好きなカメラの1つだ。

 今回のKiss Digital Nに期待しているのも、そういうカメラ像なのだが、第一印象はすこぶる良い。手元にある、ちょっと古いEFレンズ達との組み合わせも含めて、4月からレポートをお届けする予定だ。



URL
  キヤノン
  http://canon.jp
  製品情報
  http://cweb.canon.jp/camera/eosd/kissdn/

関連記事
【PMA 2005】Kiss Digital Nでキヤノンが狙うもの(2005/02/22)
キヤノン、NEW EOS Kiss Digital発表会を開催(2005/02/18)
キヤノン、第2世代の低価格デジタル一眼「EOS Kiss Digital N」(2005/02/18)


( 伊達 浩二 )
2005/03/18 00:06
デジカメ Watch ホームページ
・記事の情報は執筆時または掲載時のものであり、現状では異なる可能性があります。
・記事の内容につき、個別にご回答することはいたしかねます。
・記事、写真、図表などの著作権は著作者に帰属します。無断転用・転載は著作権法違反となります。必要な場合はこのページ自身にリンクをお張りください。業務関係でご利用の場合は別途お問い合わせください。

Copyright (c) 2005 Impress Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.