7月号【成島桃香 + キヤノンEOS Kiss X4】3週目
~容量アップのバッテリー


 3週目の上ブロックは少し複雑。左上ISO200、絞りF4、シャッタースピード1/160秒、レンズは「EF 35mm F2」。右上ISO200、絞りF4、シャッタースピード1/200秒、レンズは「EF 50mm F1.4 USM 」、ストロボ使用。中央ISO400、絞りF3.2、シャッタースピード1/160秒、EF 35mm F2。左下ISO200、絞りF4、シャッタースピード1/200秒、EF 50mm F1.4 USM、ストロボ使用。右下ISO400、絞りF3.2、シャッタースピード1/200秒、50mm。逆に下ブロックは単純で、ISO100、絞りF5.6、シャッタースピード1/250秒、EF 50mm F1.4 USMで固定となっている。

 上ブロックはこの日たまたま一番暗い時間帯だったので、部分的にストロボを使っている。ストロボを使ったカットは、感度をISO400にすればストロボ無しで撮れる範囲なのだが、撮り比べた結果、ストロボの方を選択した。下ブロックは運良くうす曇になり、屋上で明るい写真となった。

 EOS Kiss X3からEOS Kiss X4で変わった部分として、バッテリーが挙げられる。サイズは少し大きくなり、容量が1,080mAhから1,120mAhへ増えている。従ってEOS Kiss X3からの使いまわしはできないものの、(画素数が増えているので消費電力も増えているかも知れないが)より長時間のバッテリー駆動が期待できる。今回の撮影ではバッテリーが1本で少々不安だったものの、結果的にはインジケータの目盛は減ることが無かった。

 前回書いたように、このEOS Kiss X4は入門向けとしてはかなり良くできている。完成度的にはミドルレンジといっても過言では無いほどだ。ただし、1点だけ気になったのは、即写(多分連写も)性能が少し低い。これはRAW+JPEGの時に限るが、調子に乗ってバシバシシャッターを切っていると3~4ショットでバッファがフルとなり、書き込み待ちが始まってしまう。

 筆者の場合、この手の撮影は連写はせず1コマ/秒あれば十分なので、あまり気にならないものの、例えば子供の運動会などでは、シャッターチャンスを逃す可能性があるのでJPEGのみで撮影した方がいいだろう。できればこれを避けるためにも「M-RAW」や「S-RAW」を搭載して欲しいところだ。

 連載では使っていない動画機能も、「フルHDで30p/24p」、「外部ステレオマイク入力端子」、「マニュアル露出」など、かなり強化されている。動画も撮りたいユーザーには朗報だろう。このサイズのボディで写りの良いカメラ性能に加えフルHD動画も撮れるとなると、旅行などで荷物がコンパクトになり楽できる。

 実は、このハウススタジオの屋上はある意味鬼門。筆者は一時期飽きるほど南国ロケへ行ったので、鍛えられてまったく問題無いのだが、壁や床など多くの部分が白く、今回の様な薄曇りでも眩しく目が開かない子が多いのだ。朝集合した時、桃香ちゃんに「大丈夫?」と聞いたところ、「大丈夫!!」との返事。安心して撮影でき、結果はご覧の通り。(つづく)

actress成島桃香@Style Corporation
photographer西川和久
EOS Kiss X4
EF 50mm F1.4 USM
EF 35mm F2



西川和久
(にしかわ かずひさ) 1962年11月生まれ。もともとPC系のライター&プログラマーであったが、周辺機器としてデジカメを使い出してから8年。気が付くとグラビアカメラマンになっていたと言う特殊な経歴の持ち主。初めて使った一眼レフはCanon EOS DCS 1c。現在、dwango.jp(待受)のグラビアマガジン、着エロ系DVDのジャケ写などで活躍中!http://www.iwh12.jp/blog/

2010/7/16/ 00:00