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【新製品レビュー】ソニーサイバーショットDSC-TX1

高感度を強化したスタイリッシュモデル
Reported by 吉住志穂

 サイバーショットDSC-TX1は、薄型でスタイリッシュなTシリーズの最新モデルです。前作のDSC-T700からタッチパネルを引き継ぎ、しかも高感度撮影に強いという裏面照射型CMOSセンサーを搭載。おしゃれで薄い外観も、さらに磨きがかかった印象を受けます。

 実勢価格は3万4,000円前後。本体色はブルー、ゴールド、グレー、ピンク、シルバーの5種類をラインナップ。濃い目の色が揃っているので、特にピンクはビビッドで派手なアクセサリーが好きな女性なら、見逃せないカラーになっています。


薄いけど持ちやすい本体

 Tシリーズといえば薄くて凝った外観が特徴ですが、今回はレンズカバーの流れるような曲面が特徴。中央が凹んでいるという、他に見られないスタイリングがおしゃれです。分厚い金属の板を思わせる昨年モデル「サイバーショットDSC-T700」とはまた違う、Tシリーズらしいスタイリッシュなボディデザインといえるでしょう。すっきりした背面も最近のTシリーズらしい部分。タッチパネルらしく限られたボタンしかないので、機械に弱い女性でも、気軽に手にとってもらえそうです。

 最薄部は14.1mm。ほとんどつまむような持ち方になります。右手親指は、背面のストラップ取り付け部に置きます。さらにズームレバーが小さいことなど独特の操作性になりますが、慣れれば特に問題ありませんでした。前面カバーの表面が滑りにくいのと、カバーの中央に凹みができたためでしょう。カバーは軽い力でスライドできます。それでいて、ある程度の抵抗が感じられて高級感があります。

 操作面では、これまでのタッチパネル操作に加えて、指を滑らしてなぞる操作が取り入れられています。なぞる操作は、再生画像を拡大してスクロールさせるときや、再生画像を順送りにするとき、露出補正を行なうときなどで使えます。

 このなぞる操作と押す操作が基本ですが、どちらも反応があまり良くないのが残念です。ただし、速度に慣れればそれほど気になりません。なぞるのが上手く行かない場合は、たいていは同じ機能を持つアイコンが同じ画面に用意されているので、それを押せば解決します。

 感心したのは、よく使う機能を画面右側の設定アイコンに4つまで登録できる「カスタマイズ」機能です。記録解像度、ISO感度、ホワイトバランス、マクロモード(拡大鏡モード)など基本的なものから、Dレンジオプティマイザー、スマイルシャッター、かんたんモードのオンオフなどを設定できます。従来機ではホワイトバランスなどを切替ようとするとメニュー操作が面倒でしたが、カスタマイズ機能のおかげで、操作性が格段に良くなりました。

よく使うアイコンを画面左にドロップして登録できる「カスタマイズ」
その名の通り、自分の使いやすいメニューにカスタマイズできる 露出補正も指でなぞって操作できる

 本体重量は約119g。バッテリーとメモリースティックデュオを入れても約142gと軽く、ポケットやバッグに毎日入れておいても苦になりませんし、レンズカバーを下ろすと電源が入り、撮影できるまであまり待たされないのも特徴です。


多機能だがオートでも問題なし

 撮像素子は、有効1,020万画素の裏面照射型CMOSセンサー。高感度に強いという触れ込みの撮像素子で、最大ISO3200での撮影が可能です。コンパクトデジカメにしては、高感度撮影時でも細部がすっきりしています。これまでもISO1600やISO3200で撮影できるコンパクトデジタルカメラはありましたが、色が薄くなりにくいところなどに、裏面照射型CMOSセンサーの実力を感じます。もちろん、デジタル一眼レフカメラの高感度描写にはかないませんが、活用範囲は広いと思います。

 レンズは焦点距離35〜140mm相当、F3.5〜4.6の光学4倍ズームレンズ。光学式手ブレ補正も備えています。28mmクラスの画角を求める人には不満かもしれませんが、35mmでも使いやすい場面はあります。ただし、室内などもう少し広めの画角が欲しいこともあるでしょう。約1cmまで被写体に近づいて撮影できる「拡大鏡モード」は、料理やデザートなどを撮るのに便利です。

レンズは35〜140mm相当、F3.5〜4.6の光学4倍 小さなズームレバーだが、操作性は悪くない
記録メディアはメモリースティックデュオ ストラップ取り付け部が指置きとして機能する
ただし指置きから指がはみ出しても操作は可能。この部分は撮影中に誤ってタッチしても影響を受けない

 また、1回のシャッターで6枚の写真を連写して合成し、ノイズを目立たなくする「手持ち夜景モード」が強力です。合成の精度が高く、夜景や室内での撮影で威力を発揮します。動かない被写体がベストですが、室内での記念撮影程度なら問題ない印象です。ソニーらしい機能としては、DSC-HX1で搭載された「スイングパノラマ」も楽しい機能。カメラをひとふりすると、きれいなパノラマ画像を作ってくれます。広角端35mm相当で収まらないシーンは、積極的にスイングパノラマで押さえる、というのも手かもしれません。

 はやりのシーン認識機能は、「おまかせオート撮影機能」という名前で搭載されています。他社の機能に比べて劣るところはなく、例えば夜景を撮影しているとき、三脚と手持ちを判別してISO感度が変わるなど、カメラ任せでもかなり使えます。逆光時にはDレンジオプティマイザー+が自動で作動。さらにおまかせオートをアドバンスモードにすると、別設定でもう1枚撮影してくれます。顔認識の精度と速度にも感心しました。なお「スマイルシャッター」は光学ズームが使用可能になり、より実用的にになっています。そのほか、被写体までの距離を判別してマクロモードに切り替る「オートマクロ」など、便利機能が盛りだくさんです。

 動画機能は、最大1,280×720ピクセル、30fpsでの記録が可能。MPEG-4形式で、動画記録中の光学ズームが行なえるなど充実しています。液晶モニターが3型の16:9なので、画面いっぱいに表示させて録画できるのも魅力です。


まとめ

 個人的にTシリーズのうちDSC-T700が一番好きでしたが、融通が利かない操作系が残念でした。しかし今回のDSC-TX1は操作性、画質など、あらゆる面で完成度が上がっています。おまかせオート撮影機能でサクサク撮り歩いても楽しいし、スイングパノラマで気軽にパノラマで遊んでも良し。このままでも日常持ち歩くデジカメとして十分満足できるでしょう。

 後はタッチパネルの反応がさらに良くなれば、より魅力的なデジカメになると思います。人とはちょっと違ったおしゃれなカメラが欲しくて、さらに高感度画質を重視する人に向いているデジカメです。


実写サンプル

・画角

広角端
DSC-TX1 / 約4.3MB / 3,648×2,736 / 1/640秒 / F5.6 / 0EV / ISO125 / WB:太陽光 / 6.2mm
望遠端
DSC-TX1 / 約4.1MB / 3,648×2,736 / 1/400秒 / F5.6 / 0EV / ISO125 / WB:太陽光 / 24.7mm

・歪曲収差

広角端
DSC-TX1 / 約4.3MB / 3,648×2,736 / 1/200秒 / F3.5 / 0EV / ISO125 / WB:フラッシュ / 6.2mm
望遠端
DSC-TX1 / 約4.3MB / 3,648×2,736 / 1/100秒 / F4.6 / 0EV / ISO125 / WB:フラッシュ / 24.7mm

・感度

DSC-TX1 / 約4.0MB / 3,648×2,736 / 1/13秒 / F3.5 / -1.3EV / ISO125 / WB:フラッシュ / 6.2mm DSC-TX1 / 約4.1MB / 3,648×2,736 / 1/20秒 / F3.5 / -1.3EV / ISO200 / WB:フラッシュ / 6.2mm DSC-TX1 / 約3.8MB / 3,648×2,736 / 1/40秒 / F3.5 / -1.3EV / ISO400 / WB:フラッシュ / 6.2mm
DSC-TX1 / 約4.1MB / 3,648×2,736 / 1/80秒 / F3.5 / -1.3EV / ISO800 / WB:フラッシュ / 6.2mm DSC-TX1 / 約4.0MB / 3,648×2,736 / 1/160秒 / F3.5 / -1.3EV / ISO1600 / WB:フラッシュ / 6.2mm DSC-TX1 / 約4.2MB / 3,648×2,736 / 1/200秒 / F4.5 / -1.3EV / ISO3200 / WB:フラッシュ / 6.2mm

・そのほか

DSC-TX1 / 約4.1MB / 2,736×3,648 / 1/100秒 / F3.5 / -0.3EV / ISO125 / WB:曇天 / 6.2mm DSC-TX1 / 約4.2MB / 2,736×3,648 / 1/40秒 / F3.5 / +0.3EV / ISO250 / WB:太陽光 / 6.2mm
DSC-TX1 / 約3.6MB / 3,648×2,736 / 1/8秒 / F3.5 / 0EV / ISO400 / WB:太陽光 / 6.2mm DSC-TX1 / 約3.7MB / 3,648×2,736 / 1/40秒 / F3.5 / 0EV / ISO400 / WB:オート / 7.2mm
DSC-TX1 / 約4.3MB / 2,736×3,648 / 1/200秒 / F4.5 / -0.7EV / ISO125 / WB:太陽光 / 14.1mm DSC-TX1 / 約4.2MB / 3,648×2,736 / 1/40秒 / F3.5 / +0.3EV / ISO250 / WB:オート / 6.2mm
DSC-TX1 / 約4.0MB / 2,736×3,648 / 1/1,000秒 / F7.1 / 0EV / ISO125 / WB:オート / 6.2mm DSC-TX1 / 約4.1MB / 3,648×2,736 / 1/250秒 / F4.5 / -0.3EV / ISO125 / WB:曇天 / 6.2mm
DSC-TX1 / 約4.0MB / 3,648×2,736 / 1/400秒 / F4.5 / 0EV / ISO125 / WB:太陽光 / 6.2mm DSC-TX1 / 約4.2MB / 2,736×3,648 / 1/125秒 / F3.5 / 0EV / ISO125 / WB:オート / 6.2mm
DSC-TX1 / 約4.1MB / 3,648×2,736 / 1/6秒 / F3.5 / -1EV / ISO125 / WB:太陽光 / 6.2mm




吉住志穂
(よしずみ しほ)1979年東京生まれ。日本写真芸術専門学校卒業後、竹内敏信事務所に入社。 2005年4月に独立。自然の「こころ」をテーマに、花や風景の作品を撮り続けている。日本自然科学写真協会(SSP)会員。

2009/12/18 00:00


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