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ニッシンジャパン「MF18デジタルマクロ」

〜マクロ撮影で絞りを開けられる“微小発光”対応リングストロボ

 今回はニッシンジャパンから2月に登場したリングストロボ「MF18デジタルマクロ」を紹介したい。リングストロボは被写体に影を出さずに撮影できることから、ネイチャー、商品、医療といった分野の写真撮影に使われているのはご存じの通りだ。

MF18デジタルマクロ。電源部(左)と発光部(右)からなる。価格は3万9,800円。直販サイトでのみ取り扱う

 MF18デジタルマクロはリングストロボでは珍しく、発光量を1/1,024と小さくできる“微小発光”が可能なのが特徴だ。これまでのリングストロボは少量発光でも数十分の1程度までだったため、マクロ撮影で絞りを開けた場合に最低感度でも露出が大幅にオーバーになっていた。そのため絞り込んだり、NDフィルターを使用する必要があった。

 その点MF18デジタルマクロは、絞りを開いて被写界深度を浅くしつつ、任意の光量で微小発光させることができる。同社は“精密な発光制御技術”によって微小発光の安定化に成功したとのこと。太陽光などの外光も考慮した作品作りの自由度を高めることができそうだ。

一式を収納できるケースが付属する
ニコンD700およびAi AF Micro Nikkor 60mm F2.8 Dと組み合わせたところ

カラー液晶画面をみながら直感的な操作が可能

 発光モードは「フルオート」、「TTL自動調光」、「マニュアル」、「ファインマクロ」(微小発光)、「ワイヤレスTTL」となっている。リングストロボのマクロ撮影では、より意図する仕上がりにするためマニュアルで発光量を決定する人も多いだろう。本機のマニュアルモードは1/1(フル発光)〜1/64と-2/3EVの間で設定可能となっている。

 1/64と-2/3EVまで光量を落としても明るすぎる場合は、ファインマクロモードの出番だ。こちらでは、1/128〜1/1,024の間で発光量を1/6EVステップで設定できる。ファインマクロモードでは左右の発光管の光量を独立して設定可能なので、陰影を強調した撮影などにも対応できそうだ。また、左右光量の比を保ったまま全体の明るさをシフトすることも可能となっている(マニュアルモードも同様)。

モード選択画面を出したところ
ファインマクロモード。左右独立して光量を設定可能 マニュアルモード
TTL自動調光モード。キヤノン(E-TTL/T-TTL II)およびニコン(i-TTL/i-TTL BL)のいずれかに対応 ワイヤレスTTLモード
設定項目はシンプルだ

 光量の調節などは背面の十字キーで行なう。カラーの液晶画面に表示される三角形の向きが十字キーの方向を表すというグラフィカルなユーザーインターフェースになっているため、直感的な操作が可能だった。カメラを縦位置に構えると液晶画面の表示も回転する仕様も採用した。回転に合わせて十字キーの割り当ても動くので画面で見たとおりに操作可能だ。

液晶画面の表示と十字キーが対応しており操作がわかりやすかった カメラを縦位置にすると画面も回転する。逆方向も対応

 

左右の発光部は右のように広げることができ、ケラレを軽減できる
MF18デジタルマクロが対応可能な最大径(77mm)のニコンAF-S NIKKOR 24-70mm F2.8 G EDに装着したところ

 MF18デジタルマクロのもう一つの大きな特徴が、発光部が左右に広がって発光部によるケラレを軽減できる点だ。そのため、フィルター径77mmのレンズまで対応。これにより一部の24-70mm F2.8や70-200mm F2.8といった大口径レンズで使用することもできる。

 また、標準ズームレンズの広角側ではケラレの問題が出てくる。今回、ニコンのAF-S NIKKOR 24-70mm F2.8 G EDで試してみたところ、発光部を閉じた状態では40mm付近でケラレが発生したが、発光部を開くと40mmまではケラレがほぼ無くなった。こうした工夫も歓迎したい。

装着するレンズのフィルター径に合わせて52/58/62/67/72/77mmのアダプターリングが付属。これらの中間のフィルター径の場合は、市販のステップアップ/ダウンリングで対応できる 4つのLEDによる「モデリングLEDランプ」機能も搭載。暗い場所でのピント合わせはもとより、発光リングの光量比に合わせて点灯するため撮影前に照明効果をチェック可能
将来の新機能に備えたファームウェアアップデート用USB端子(右上)を備える。シンクロ端子(左上)もあり電源部をカメラから離して同調させることも可能。外部電源用の端子(下)も利用可能だ 電源は単3電池×4本。「クイックローディングシステム」と呼ばれる電池すべてを同じ向きに挿入できる独自機構を採用している

 なお発光管には、コスト面では割高だというリングチューブを採用した。影が少なく均質に撮影できるとのことだ。

まとめ

 リングストロボはさまざまなシーンで活用できるアイテムだが、意外に所有している人は少ないのかもしれない。とりわけカメラ純正のものは高価だったせいもあるだろう。MF18デジタルマクロは、多くの機能を備えながらこのクラスとしては4万円を切る比較的買いやすい価格となっている。リングストロボに興味を持った人はこうしたアイテムも検討してみると良いだろう。






本誌:武石修

2012/7/3 00:00