デジカメアイテム丼

リモコンでシャッターも切れる超小型の電動雲台

クールマン「スマートパノ360」

山崎將方

2016年8月12日 07:00

電動雲台といえばオリンピックや映画の撮影などでも使われているが、今回ご紹介するクールマンの電動パノラマ雲台「スマートパノ360」（エツミ扱い）は何と言ってもコンパクトで手軽な操作性が魅力の小型電動雲台である。実勢価格は税込9,210円前後だ。

カラーはグリーンとブラックの2色。ブラックはオーソドックスだが、グリーンも華やかな雰囲気があっていい。

スマートパノ360の外形寸法は高さ65×直径58mm。重量約100gとなっている。鶏卵を一回り大きくしたようなものだと想像して頂ければ良いだろう。触ってみるとシリコンのサラサラとした手触りが心地いい。

スマートパノ360の本体以外に、赤外線リモコン、スマートフォンフォルダー、GoProカメラホルダー、布製ケース、充電用マイクロUSBケーブルが付属している。

なお、スマートパノ360本体下部には三脚用のネジ穴が設けられているため、一般的な三脚や自立一脚に取り付けることも可能となっている。

スマートパノ360は、耐荷重500gとその小ささからは想像がつかないほどパワフルだ。ただし、本体内蔵の三脚は脚が短いこともあり、ミラーレス機や大きめのコンパクトデジタルカメラはバランスを崩して倒れやすくなるため、その点は気をつける必要がある。

スマートパノの回転速度は毎分2～5回転の間で調整することが可能になっているが、できればもっと大幅に遅くすることができればタイムラプスなどの撮影にも使えるので今後の進化に期待したい。気になるバッテリーだが、内蔵バッテリーで2時間以上連続動作させる事ができる。充電時間は約1～1.5時間程度。

本体はコンパクトかつ手触りもいいため色々なところに持っていきたい。

本体底面には三脚穴があるため、高さを出したい時などには三脚に取り付けることも可能。

右がスマートフォンホルダー、左がGoProカメラホルダー

縦位置でも横位置でも取り付ける事が可能となっている。

スマートパノ360本体と付属品。

スマホの設定は簡単

今回はもっとも使われることが多いであろうスマートフォンで使用してみた。スマートフォンの場合、付属のリモコンにより回転方向、加速、減速の操作に加えて、装着したスマートフォンが対応機種（iOS 5.0以上、Android 2.3.6以上。Bluetooth 3.0/4.0対応）であれば、このリモコンからシャッターも切ることができる。

付属のリモコン

ただし、標準カメラアプリの動作中にスマートフォンの音量ボタンを操作した際、シャッターが切れずにズーム動作するタイプの機種ではリモコンでレリーズすることができないため、この点は事前に確認しておく必要がある。

ちなみに今回iPhone 6 PlusとiPhone 6sで操作してみたが、どちらでも問題なく操作することが可能であった。またスマートフォン側を動画撮影モードにしておくことで、動画の録画開始、停止操作もこのリモコンから行えることを確認できた。

ただこのリモコンは赤外線タイプのもので、受光部がスマートパノ360本体の奥まった位置にあることもあってか、赤外線リモコンに反応する位置がシビアなのがやや気になった。

リモコンは回転のスピード、左回転/右回転、往復動作、シャッター、10秒タイマーボタンがある。回転のスピードは5段階、毎分2～5回転の間で変える事ができる。回転スピードを変更すると受光部のランプが点滅するが、それ以上速度を変えられない場合は点滅しないのでわかりやすい。往復運動では110度程度の範囲で首振り動作を繰り返すので、撮影したい範囲が決まっている場合はこちらを利用しよう。

10秒タイマーボタンは一見10秒のセルフタイマーのように思いがちだが、こちらは10秒ごとに反時計回りに45度程度の角度で回転していくようになっている。

スマートパノ360とスマートフォンのBluetooth接続の方法は非常に簡単に行うことができる。今回はiPhoneでの設定方法を紹介するが、Android端末でも細かい表記は違うものの行うことはほとんど同じであるため参考にして頂ければと思う。

まずはiPhoneの「設定」を開いて、Bluetoothをクリックする。

Bluetoothのデバイス名に「SMARTpano」が表示されたらクリックしてペアリングを完了する。

スマートパノ360を動かしながら撮影した写真の一部を以下に掲載する。撮影はiPhone 6 Plusだ。

さらに、動画も撮影したのでご覧いただきたい。