写真展

裸って何? 現代日本写真家のヌードフォト2015

(ギャラリー新宿座)

裸は悪なのか?

本展は、写真によるヌード作品を制作している日本の現代写真家たちの横断的な展示です。

それぞれの作家の視点から制作された裸体表現から、現代の文化・社会の状況を考察していきます。

ネット社会が成立してから以降、あらゆる裸がモニターの中にこれでもかと溢れています。

可愛らしいもの、美しいもの、内蔵まで見えるようなグロテスクなもの、極限までのエロティシズムの追求、美しいフォルムへのこだわりetc.

猥褻とか芸術だとかいう、画一的なカテゴライズが全く意味をなさない状況を呈しています。

ネットの中の裸の露出が過剰であるがゆえに、いつの間にかあたり前の裸体表現にさえ自己規制が働くようになってしまいました。

実際に、昨年の愛知県美術館での「これからの写真」展における鷹野隆大「おれと」の展示に対して、官憲が介入するという事態も起こってきています。

そんな中で、本展では、あらためてジャンルを超えた写真家たちの作品で、裸体表現の意味を問い直します。

裸は電脳の中に閉じこめられ、日常から消えようとしているのでしょうか?

人間の裸の表現は果たして悪なのでしょうか? もう一度写真の中の裸に、しっかりと向き合いたいと考えています。 飯沢耕太郎(写真評論家)

(写真展情報より)

※個人によっては好まない表現があります事、ご理解の上でご鑑賞ください。15歳未満の方は、保護者同伴の上、ご入場ください。

会場・スケジュールなど

  • ・会場:ギャラリー新宿座
  • ・住所:東京都新宿区新宿4-4-15
  • ・会期:2015年8月25日火曜日~2015年8月30日日曜日
  • ・時間:12時~20時
  • ・休館:会期中無休
  • ・入場:1,000円(税込、図録付)

出演作家

大坂寛、金澤正人、菅野秀明、憬、小林伸幸、小山敦也、今道子、白鳥慎太郎、杉浦則夫、鈴木英雄、高井哲朗、谷アツシ、東京るまん℃、中村趫、中村成一、永嶋勝美、ハヤシアキヒロ、舞山秀一、水谷充、宮川繭子、村田兼一、善本喜一郎(50音順)

(本誌:河野知佳)