写真展

蕭又滋写真展「列車プロジェクト-台湾」

(ニコンサロン)

本展は、一人の個体が人群にいる時に最も無防備な表情を撮影した作品である。

このシリーズでは、作者はできるだけ駅構内や踏切など人の混雑するところを避け、線路に隣接する人気のない場所から撮影した。

高速で走り抜ける列車の窓をフラッシュで連続撮影し、乗客の表情を捉える。このような撮影方法は、客観的視点から、列車の種別の相対的な違いによって示された空間や社会的効果を研究する意味もある。

乗客たちの奇妙な姿勢や眠い表情は、作者に無意識や夢などの心理学的な精神状態を連想させた。

なお作者は、本展開催のため写真を整理し、解読するプロセスを通じて、列車のような公の場所で生じる空間性や台湾列車の文化性などの問題を示唆することができ、一人ひとりの表情より、列車の中にいる人々の関連性や状態の類似性などの問題に着眼しようとしている。

また、人間は個人主義の枠のなかでは、かえってより他人と交流することを強く求めていくという欲望があるように思っている。カラー58点・モノクロ1点。

(写真展情報より)

会場・スケジュールなど

  • ・会場:新宿ニコンサロン
  • ・住所:東京都新宿区西新宿1-6-1新宿エルタワー28階
  • ・会期:2014年12月16日火曜日~2014年12月22日月曜日
  • ・時間:10時30分~18時30分(最終日は15時まで)
  • ・休館:会期中無休
  • ・入場:無料
  • ・ギャラリートーク:12月20日土曜日13時~14時

  • ・会場:大阪ニコンサロン(追記)
  • ・住所:大阪市北区梅田2-2-2ヒルトンプラザウエスト・オフィスタワー13階
  • ・会期:2015年4月16日木曜日~2015年4月22日水曜日
  • ・時間:10時30分~18時30分(最終日は15時まで)
  • ・休館:会期中無休
  • ・入場:無料

作者プロフィール

  • 1980年生まれ。2004年国立中山大学卒業(電気工学専攻・修士)。11年視丘写真芸術学院卒業(台北)。12年写真新世紀佳作、第7回写真「1_WALL」ファイナリスト。
  • 写真展に、11年「雨傘」(個展:視丘写真芸術学院/台北)、12年「小徑」(グループ展:ガーディアン・ガーデン/東京)、「列車計畫」(グループ展:東京都写真美術館)、13年「星體的殞落」(個展:八樓當代藝術中心/台北)などがある。

(本誌:河野知佳)